八つの施策大綱(平成21年度)

1 市民と協働のまちづくり

  市民協働推進事業といたしましては,これまでも市民公益活動や地域コミュニティーの支援などに積極的に取り組んでおり,新年度は,(仮称)市民活動支援センターを試行的に設置し,市民団体等の活動や情報発信等の拠点として,「協働」の場づくりを行ってまいります。また,市民や市民団体がボランティア活動などに安心して参加できるよう,全市民を対象とした市民活動保険に加入し,市民の公益的活動を側面から支援してまいります。さらに,本年制定いたしました市民憲章に続き,「市歌」の制定に取り組むことで,音楽を通じたふるさと意識の高揚を図り,市民の連体感の醸成に努めてまいります。

  市民懇談会や移動市長室などにつきましては,市民の皆さんからのご意見等を直接伺い,市政運営に迅速に反映させる大切な機会でありますので,引き続き実施してまいります。
窓口サービスにつきましては,市民の利便性の更なる向上に努めるため,本年6月から旅券の申請・交付等の業務を取り扱ってまいります。

2 安全性の高いまちづくり

  地域防災活動の拠点づくりといたしまして,新たな事業であります土木研究所跡地の整備に着手してまいります。先ほども触れさせていただきましたが,土木研究所跡地につきましては,財務省関東財務局水戸財務事務所から,当市を土地の処分等の相手方として決定した旨の通知をいただいております。新年度は,用地取得にかかる手続きと併せまして,防災公園等の整備に向けた基本設計・詳細設計等を行ってまいりますが,防災拠点の機能に加えまして,平常時は市民等の憩いとにぎわいの場として活用するなど,中心市街地と連携した新拠点として,今後とも積極的に事業を推進してまいります。

  災害に強い安全なまちづくりといたしましては,内水による浸水被害の防止など,雨水幹線排水路を整備することが重要な課題となっております。新年度の主な事業としまして,(仮称)和田山第二幹線雨水排水路整備に向けて,北公共埠頭への放流の検討と雨水ポンプ場の予備設計を行ってまいります。また,利根川沿線の川尻地区に,新たに常置型排水ポンプを設置し,浸水被害の軽減を図ってまいります。
  犯罪対策といたしましては,神栖市緊急治安再生プログラムによる各種治安対策を積極的に推進してまいります。自主防犯体制強化に向けた支援を積極的に進めてまいりますとともに,新たに,児童館等のすべての児童施設6箇所と市内の小学校16校すべての正門付近に,不審人物や不審車両等の侵入を防止するため,こどもを守る防犯カメラを設置してまいります。また,県境にあります4箇所すべての橋に,重要凶悪犯罪と不法投棄等の抑止効果を高めるため,県境大橋防犯カメラを設置するなど,安心・安全なまちづくりを積極的に推進してまいります。

3 人を育み、若者をそだてるまちづくり

  学校施設の耐震改修事業につきましては,安心・安全な学校づくりの実現のため,積極的に推進してまいります。新年度は,神栖第三中学校校舎改築に向けてのグランド拡張工事,須田小学校,波崎西小学校の各校舎の改築工事,明神小学校校舎の耐震補強工事を実施いたします。また,息栖小学校,軽野東小学校,植松小学校,神栖第二中学校,波崎第一中学校,波崎第三中学校の各校舎の,耐震診断結果に基づく耐震補強設計を実施いたしますとともに,矢田部小学校,植松小学校,柳川小学校,波崎第二中学校の各体育館の耐震診断を実施いたします。

  児童生徒の学力向上推進につきましては,これまでも学習指導補助教員の配置等,様々な施策を展開しておりますが,新年度は,茨城大学との連携の更なる強化と,学力向上プランの作成や大学教授による小中学校教員への学習指導支援など,引き続き教員の資質向上に努めてまいります。

  小学校への外国語指導につきましては,学習指導要領の改訂により,新年度から小学校での英語教育が本格的にスタートいたしますので,新たに,小学校に対しても3名の外国語指導助手を配置し,英語教育の更なる充実を図ってまいります。

  小中学校の適正配置につきましては,本年1月に神栖市立学校適正規模適正配置検討委員会が発足し,児童・生徒数の推移や地域の特性などをもとに,当市における望ましい教育環境像について検討を始めたところであります。今後は,当委員会の提言をもとに,学校配置等を再評価し,教育環境の一層の向上に努めてまいりたいと考えております。

  地域文化の振興につきましては,芸術創作活動の振興と豊かな情操を育むため,新たに神栖市美術展覧会を開催し,鑑賞と発表の場の提供に努めてまいります。

  スポーツ・レクリエーションの振興につきましては,誰もが楽しみながらスポーツに親しむことができる社会を目指して,スポーツ振興基本計画の策定に取り組んでまいりますとともに,市民の多様化するニーズに対応するため,海浜野球場に夜間照明施設を設置するための実施設計を行ってまいります。

  国際交流の推進につきましては,アジア地域における国際交流を推進するため,新たに中国浙江省上虞市と友好都市関係を締結いたしました。今後は,児童・生徒や市民の相互訪問を通じ,両市民の理解と友情を深めてまいります。

4 健康で人にやさしいまちづくり

  児童福祉に関しましては,子ども達が遊びを通して心身ともに健やかに成長できるように,地域の児童健全育成の拠点施設として児童館等の整備に努めております。波崎第三中学校区内に(仮称)若松児童館の建設を行い,平成22年4月のオープンを目指してまいります。

保育所待機児童の解消等につきましては,本年4月から新たな民間施設が開所予定でありますが,今後も待機児童の解消に努めてまいります。

  保育に関する新たな事業といたしましては,保護者の子育てと就労の両立を支援するため,病気の回復期など保育所に通えない児童のために,病院内での病児,病後児保育に取り組んでまいります。また,放課後児童クラブにつきましても,須田小学校に新たな児童クラブを開設するなど,地域の実情に応じた施設整備や定員増を図ってまいります。

  保健に関しましては,市民の健康づくりのため,引き続きヘルスプロモーション事業として,筑波大学等との連携により,禁煙教室や健康づくり教室を実施してまいります。
  医療に関しましては,本年度から実施しております小児科,産婦人科の医師不足対策などの医療特別対策事業を,すべての診療科目に拡大して実施し,医師の確保と救急医療等の更なる充実に努めてまいります。また,新たな事業として,脳ドック健康診査に要する費用の補助を市内の医療機関へ助成する方式で実施し,国民健康保険,後期高齢者医療保険の被保険者の健康保持・健康増進を図ってまいります。

5 自然環境と調和したまちづくり

  今日の環境問題は,二酸化炭素などによる地球温暖化をはじめ,オゾン層の破壊や酸性雨など,地球規模での問題が顕在化しております。特に,地球温暖化防止のためには,市民一人ひとりが環境に関する理解を深め,家庭,学校,地域社会などの様々な場面において積極的に取り組んでいくことが大切となってまいります。

  地球温暖化対策等の支援事業といたしましては,新年度から新たに,個人が自らの住宅用に太陽光発電システムを設置する際に20万円を上限として補助を行ってまいりますとともに,環境負荷の少ない電気自動車やハイブリット自動車等の低公害車の購入補助も引き続き行ってまいります。
   (仮称)南浜緩衝緑地公園整備事業につきましては,工業専用地域に隣接する住宅地の良好な住環境を確保するため,地域住民の意見を十分取り入れながら,憩いと安らぎの場を提供することを目的に事業を進めているところであります。新年度は用地取得と実施設計を行い,平成22年度の完成を目指し,整備してまいります。

6 くらしの質を高めるまちづくり

   路線バス福祉パス事業につきましては,運賃を無料とすることで,高齢者や障害者等の外出支援と公共交通機関の利用促進に努めることを目的に実施しており,本年度から銚子駅を含む全市域に対象範囲を拡大したことから,利用者からは大変ご好評をいただいております。さらに,新年度から鹿島神宮駅間まで当該パスの対象路線を拡大し,より一層の利便性向上を図ってまいります。

  市道1-9号線に係る境界確定事業につきましては,国土調査法の指定を受けて地籍調査としてスタートいたしました。調査に必要な基準点の設置も終了しており,新年度は,一筆地調査等の境界立会を実施してまいります。

  市街化調整区域における区域指定につきましては,区域の拡大等,様々な形で多くの要望が寄せられていることから,昨年8月に現行の区域指定に対する意見募集を実施し,現在,区域指定の見直しにかかる基礎調査に着手しております。新年度は継続して実施する基礎調査の結果に基づき,現行の1,520ヘクタールの区域指定を拡大する方向で見直し等を行い,土地利用の適正な規制と誘導を図ってまいります。

  水道事業につきましては,安全で安定した水を供給するため,引き続き配水管拡張整備を図り,水道未整備地区の解消や未加入者の加入促進に努めてまいりますとともに,波崎地域の石綿セメント管の改修を行ってまいります。また,老朽化した土合配水場の改修といたしまして,電気計装設備等の更新と配水ポンプ施設等の建て替えを行ってまいります。

  かみす聖苑につきましては,火葬件数も年々増加していることから,新たに火葬炉2基,待合室3室を増設し,市域全体の火葬受け入れ体制の充実を図り,市民の利便性を確保してまいります。また,海浜公園墓地につきましては,空き区画が残り少ないことから,拡張工事を行ってまいります。
  公共下水道の整備につきましては,平成23年度を目標とする公共下水道事業計画に基づき計画的に整備を進めており,平成20年度末の整備率は76.2%を見込んでおります。新年度の主要事業としましては,神栖地域での認可区域内の管渠整備,波崎地域の土合分区の管渠改修工事を行ってまいります。また,土合第3中継ポンプ場は,2カ年の継続事業で機械・電気設備の更新工事を行なってまいります。

7 新しい産業活力にあふれたまちづくり

  農業に関しましては,水田農業と施設園芸農業を中心として,安定経営の推進と収益性の向上等を図るため,各種補助事業等を行っております。新年度につきましては,環境を重視した農業への取り組みが求められていることから,「環境にやさしい農業推進事業」を新設し,減農薬・減化学肥料の推進に努めてまいります。また,地産地消の推進を図り,市内で生産された農産物を生産者自らが市民に供給する場として,農産物直売所を設置いたします。昨年8月には,農業者47名による「かみす農産物直売所運営組合」を立ち上げ,現在,5月の直売所オープンに向け準備中であります。

  今後とも,優良農地の保全や用排水路などの生産基盤の整備を進めてまいりますとともに,農業の魅力を広くPRし,市場や消費者のニーズを考慮した農産品の安定供給に向けた新たな技術の導入や普及推進など,農業の振興に努めてまいります。

  波崎漁港整備事業につきましては,水産業の振興を図るため,多目的機能を有する総合的な漁港としての早期完成と,漁港機能を阻害する堆積土砂の浚渫等に努めてまいります。あわせて,波崎漁港水揚対策協議会をはじめとする漁業関係者との連携を図りながら,自港水揚,廻船誘致,及び荷受体制の強化や流通拡大に努めてまいります。また,太田漁港の整備につきましても,十分な出入港ができるよう浚渫工事を行い,漁業者の安全と操業の安定に努めてまいります。

  中小企業対策につきましては,緊急経済雇用対策の一環として,すでに本年1月から市内の中小企業者を対象に金利負担の軽減を目的に,自治金融・振興金融制度の利子補給利率を現行の20%以内から50%以内に大幅に拡充し,従前からの信用保証料の全額補助と併せて,県内で最も充実した独自の支援策として実施しております。さらには,中小企業者への資金需要の円滑化を図るため,取扱い基準の緩和を検討し,経営基盤の安定と利便性及び多様なニーズに的確に対応してまいります。

  なお,地域限定の緊急経済対策として,商工会が実施しますプレミアムクーポン券の発行に際しましては,補助金による支援を行うなど,地域経済の振興と商店街の活性化に努めてまいります。

企業誘致につきましては,これまで順調に企業の新規進出や増設が続いておりましたが,世界的に経済活動が減退し経営統合等の流れが進んでいる中,今後は厳しい状況が予想されます。国内外の厳しい地域間競争に対応するため,固定資産税の減免制度を引き続き実施してまいりますとともに,各種誘致活動に取り組んでまいります。

  鹿島港につきましては,鹿島臨海工業地帯の中核施設として,北公共埠頭の整備を中心とした港湾機能の維持・強化等の促進に努めてまいります。
  観光の振興につきましては,日川浜海岸の整備や千人画廊のリニューアルを実施し,通年型の観光客の誘致促進に努めております。また,新年度は砂丘荘の解体工事を行い,跡地につきましては,当面の間,波崎海水浴場の駐車場として活用し,夏期の駐車場不足に対応してまいります。

8 健全な行財政のまちづくり

  行政改革に関しましては,神栖市行政改革大綱の基本理念に基づき作成しました集中改革プランにより,市民の目線に立った改革を積極的に推進しております。

  職員数につきましては,平成17年度777名から平成22年度699名へと5年間で10%の削減を目標として,徹底した定員管理と経費の節減合理化を進めた結果,新年度当初には695名となり,1年前倒しで削減目標の達成が図られる見込みになっております。また,組織につきましても,市民生活や行政活動を脅かす多種多様な危機への対応など危機管理体制を確立するため,新たに危機管理監をおきますとともに,教育委員会が所管する生涯学習のうち総合調整機能を市長部局へ移管し,市民協働のまちづくりとの連携を図るなど,事務事業の見直しを図ってまいります。
  市税等の徴収率の向上につきましては,平成19年度から収納組織体制の拡充を行うとともに,コンビニエンスストアでの納付や自動車のタイヤロックなど動産の差押え,さらには,インターネット公売など,納付機会の拡大と徴収対策の強化を図っております。新年度からは,新たに軽自動車税のクレジット納付を導入することで,収納率の向上に努めてまいります。

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