平成23年第2回定例会
2011年6月16日

  平成23年第2回神栖市議会定例会の開会にあたり,提出いたしました議案の説明に先立ち,去る3月11日に発生しました,東日本大震災による被害の復旧経過及び主要施策等の経過についてご報告申し上げます。

市長 主要施策等報告

震災状況について

  最初に,東日本大震災についてでございますが,本市でもこれまでに経験したことのない強いゆれに襲われ,津波や液状化により建物や道路,上下水道等のライフラインが被災するなど,未曾有の非常事態が発生し,市民の日常生活への影響は計りしれないものとなりました。

震災直後には,市内41箇所の避難所に最多時,8,615人の方々が避難され, 5月22日,最後の避難者の方も72日ぶりに自宅に戻られたところであります。

上水道につきましては,全量を県企業局から受水しております。今回,その企業局の浄水場及び送水管の損壊等により,市内全域において断水となりましたが,連日の復旧作業により,5月7日に市内全域が給水可能となりました。

当市の水道施設では,配水管等に甚大な被害を受けたところでございますが,一部地域の仮配水管での供給を除いては,復旧を終了しております。

一方,今回の震災により県企業局の施設損壊等によって,長期的な断水を強いられたことから,去る,6月9日に県企業局長に対し,当該施設の耐震化や安定した水量を常時送水可能な施設の構築を早急に行っていただけるよう,強く要望してまいりました。その結果,県と市の担当者レベルの調整会議を設置し,液状化や耐震化対策について,協議しながら進めることになったところであります。

また,上水道の復旧までの間,地下水の提供等により支援をいただいた市民の皆様には,大変感謝しております。

公共下水道につきましては,主に掘割,深芝南,平泉,知手中央及び柳川団地が被害を受け,約4,600世帯で一時使用できない状態でありましたが,仮配管工事等を行い,去る,6月2日市内全域において仮復旧したところであります。

また,雨水幹線排水路につきましても,掘割,知手中央地区などにおいて,排水路の隆起や切断箇所が多数あり,安全面から危険箇所の応急処置を行い,仮復旧したところであります。

公共下水道及び雨水幹線排水路の,復旧事業につきましては,国交省による査定が終了しましたので,今後,本復旧に向け作業を進めてまいります。

市道につきましては,総延長約78キロメートルが被害を受けましたが,市民の生活基盤である道路の復旧は最も急を要するため,被災後,直ちに応急復旧工事に着手し,交通の確保に努めてまいりました。

道路の災害復旧事業費は,総額で86億8500万円が見込まれますが,事業の推進については,約500路線,57億円の災害査定の申請を行なっており,今後,国の査定を受けた後,本復旧工事を実施してまいります。

なお,補助事業の期限が3年間となっていることから,3年以内の復旧を目指してまいります。
  市民の皆さんには,日常生活において,長期間にわたり大変ご不便をおかけしましたが,今後,本市の復興と市民の安全安心を守るため,全力を挙げて取り組んでまいります。

鹿島港の復旧・復興について

  次に,鹿島港についてでございますが,地震による岸壁の損壊,液状化による埠頭用地の陥没に加え,津波による航路への土砂堆積や貨物の沈没による航行障害が発生し,震災直後は全ての港湾施設が使用不可能となりました。

現在は,国・県において支障物を撤去した結果,一部の岸壁が利用可能となり,貨物の入出荷も行われております。

市では,立地企業の生産活動を支える港湾機能の本格的な復旧・復興が一日も早く実現するよう,国や県に対し要望活動を行い,国土交通大臣をはじめとした方々にも現地視察を行っていただいたところであります。

また,去る5月27日に復旧・復興に必要な国の予算を確保するため,国・県・鹿島港振興協会会員等の参加による,鹿島港復旧・復興協議会が開催され,「航路の浚渫を最優先」「全ての港湾施設の平成24年度内完全復旧を目指す」などの,鹿島港の復旧復興方針がまとめられ,国へ提出されたところであります。

 

波崎漁港の被害状況等について

  次に,波崎漁港についてでございますが,漁港は,東防波堤の歪みや広い範囲で岸壁の陥没や亀裂が生じ,漁港機能が麻痺している状況であります。

また,はさき漁業協同組合におきましても,事務所1階部分の津波による浸水や製氷工場の衛生施設の陥没,給油施設,給水施設の埋設管断裂など,大きな被害となりました。

今回の災害では,東日本の太平洋沿岸の漁港が,軒並み壊滅的な被害を被っておりますが,波崎漁港も同様に甚大な被害を受けたことから,いち早く復旧に向けた要望活動を行ってまいりました。

 

住宅被害認定調査・液状化要望について

  次に,住宅被害認定調査と液状化対策についてでございますが,被災された方々が被災者生活再建支援法に基づく支援を受けるために必要となる,「り災証明書」を早期に発行するため,プロジェクトチームを設置し、住宅被害認定調査を実施してまいりました。

この調査には,去る5月19日から5月31日まで,茨城県より延べ28人,東日本大震災による被災地方公共団体に対する人的支援として,6月1日から北海道紋別市をはじめ,県外の4市より延べ77人の職員を派遣していただき調査を実施しているところであります。

6月14日現在の,り災証明の受付件数は,5,007件で,うち被災された住宅の判定別件数は,全壊が131件,大規模半壊が530件,半壊が812件,一部損壊が2,711件であります。

  現在は,再調査を希望する被災者の方に対しては,一部民間会社にも委託して対応しており,り災証明書発行に係る調査は7月末を目途に終結させるよう,職員一丸となって対応しているところであります。

また,この地域特有の液状化に対する国の被害認定基準の緩和につきまして、去る4月12日に近隣4市長とともに、国に対して強く要望してまいりました。

その結果、内閣府において、去る5月2日に、地盤にかかる住宅被害認定基準の見直しが行われ,多くの被災世帯の生活再建が図られると考えております。

加えて,去る6月6日には,近隣の市長とともに,液状化被害に遭った住宅に対する,国の更なる支援の拡大を求める要望を行ったところであります。

 

住宅等の支援対策について

  次に,住宅等の支援対策についてでございますが,住宅が半壊以上の被災を受け,取り壊しをする方々に対し,災害救助法に基づき,市が応急仮設住宅として民間賃貸住宅を借り上げ,現在68世帯の方に入居していただいております。

市独自の支援策としましては,被害を受けた方が住宅の建て替えや購入をする場合の借入金利子に対して,3年間で80万円を限度とした利子補給を実施しております。

また,半壊以上の「り災証明」を受けた世帯に対し,全壊世帯に10万円,大規模半壊世帯に7万円,半壊世帯に5万円の見舞金を市独自に支給いたします。この見舞金に要する財源の一部には,多くの方々からの市に対する義援金を充当させていただきます。

この見舞金につきましては,本定例議会に関係議案を提出しておりますので,議決をいただいた後,7月1日から受付を開始してまいりたいと考えております。

 

産業に対する支援について

  次に,産業に対する支援についてでございますが,原発事故により,農産物の出荷停止や風評被害を受けた農業者が,経営維持等に必要な資金を借り入れた場合,農業者の実質利子負担のない農業復興資金利子補給事業を実施しております。

漁業につきましては,今回の津波の影響で,波崎漁港では大型のまき網漁船3隻が転覆沈没し,河川港においても小型船11隻余りが沈没や岸壁に乗り上げるなど甚大な被害を受けたことから,被災した漁業者を支援するため,設備資金や運転資金を借り入れた場合,漁業者の実質利子負担がないよう,融資資金に対する利子を助成しております。
  中小企業につきましては,売上が減少したことにより,茨城県東日本大震災復興緊急融資を利用する中小企業者に対して,信用保証料の25%の補助を実施しております。

放射線測定結果について

  次に放射線関係についてでございますが,今回の大震災直後の大津波により発生しました,東京電力福島第一原子力発電所の事故につきましては,未だ収束の見通しが立たないなど,極めて憂慮される状況が続いております。
  放射線は目には見えないものですので,市民の皆さんも不安を感じていることと思います。
  市といたしましても,放射線測定を実施し,状況の監視と情報の提供に努めているところであります。
  本市における大気中の放射線量の測定につきましては,茨城県が,4月27日より鹿島港湾事務所にモニタリングポストを設置し,継続測定を行っているところでありますが,市独自に子どもたちへの影響を把握するため, 5月16日から20日までに,市内の保育所,児童館,幼稚園,小中高校の64施設の園庭や校庭で測定を実施いたしました。測定結果は,高さ50センチメートルの最大値で時間当たり,0.18マイクロシーベルトと国の示す暫定値の20分の1程度であり,健康に影響のない状況でありました。今後も,中学校8校で測定を継続するとともに,教育委員会及び各中学校に放射線測定器を備え,幼稚園や小学校,その他の教育施設でも測定し,測定結果の推移を注視していきたいと考えております。
  なお,測定結果につきましては,引き続き神栖市ホームページにおいて公表してまいります。

原発事故に伴う農畜産物損害賠償請求について

  次に,原発事故に伴う農畜産物損害賠償請求についてでございますが,原発事故の影響で,市の主要農産物であるピーマンを始め,多くの農畜産物に,出荷制限や風評被害により,大幅な価格の下落による損害がでております。特にピーマンは最盛期を目前に価格が下落したため,その額は甚大なものとなりました。
  市では,風評被害による農家の減収に対し,東京電力に損害を請求するため,去る5月31日に「神栖市東京電力原発事故農畜産物損害賠償対策協議会」を設立いたしました。農業者の利便性を図るため,市内2箇所に受付窓口を開設し,全販売農家を対象に損害請求の取りまとめ及び請求を行ってまいります。

 

震災復興計画の策定について

  次に,神栖市震災復興計画の策定についてでございますが,東日本大震災は,市民生活の基本である住宅や道路,上下水道など,公共施設等に甚大な被害を及ぼしました。今後計画的な復興を目指すため,去る,6月1日に庁内に復興計画策定委員会を設置し,神栖市震災復興計画の策定を進めてまいります。
  この計画では、今回の災害で被害を受けた市民生活の再生と、産業の再建等を目指した事業を最優先に実施していくことで、一日も早く安定した市民生活を取り戻すことを基本方針として,概ね3年間という期間における復興への取り組みを示します。

 

節電対策について

  次に節電対策についてでございますが,東日本大震災の影響により,電力供給能力の十分な回復が見込めない中,国においては,対前年比マイナス15%の節電基準が示されたところであります。
  市といたしましても,7月から9月の3か月間を強化月間として,庁舎をはじめ,全ての市の施設において節電に取り組み,対前年比マイナス20%以上を目標として,節電対策に取り組んでいくことを昨日庁議決定し,ホームページ等で公表したところであります。

 

市民討議会について

  次に,市民討議会についてでございますが,去る5月25日に,公益社団法人かしま青年会議所との間で,市民討議会の共同開催に向けて,協定書を締結いたしました。
  市民討議会とは,無作為に選ばれた市民が,まちづくりなどの課題解決に向け,「何をすればいいのか,自分たちで何ができるのか」という視点から話し合い,その結果を市に提言していただくものであります。
  これまで,まちづくりに対して意見等を表明する機会の少なかった方なども多数参加していただけるものと考えており,市民協働のまちづくりの推進に大いに役立つものと期待しております。

 

国際バルク戦略港湾への選定について

最後に,国際バルク戦略港湾への選定についてでございますが,去る5月31日に鹿島港が国際バルク戦略港湾の穀物の部門に選定されました。
  大型船舶による一括大量輸送を可能とする港湾を集中的に整備するため,国において,昨年から検討が行われていたものであります。鹿島港は国内最大の穀物取扱港でありますが,今後は,穀物ではアジアで一番の国際港湾を目指し,整備が進められることになり,立地企業の国際競争力強化につながるものと考えております。

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