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平成24年第1回定例会
  1. はじめに
  2. 最近の社会経済情勢
    • (1)国の動き
    • (2)県の動き
  3. 市政に対する基本的な考え方と主な施策事業
    • (1)まちづくりの基本理念と予算編成の考え方
    • (2)平成24年度予算と主な施策事業
      • 1) 震災復旧・復興と災害に強いまちづくり
      • 2) 市民と協働のまちづくり
      • 3) 安全性の高いまちづくり
      • 4) 人を育み,若者をそだてるまちづくり
      • 5) 健康で人にやさしいまちづくり
      • 6) 自然環境と調和したまちづくり
      • 7) くらしの質を高めるまちづくり
      • 8) 新しい産業活力にあふれたまちづくり
      • 9) 健全な行財政のまちづくり
  4. おわりに

1.はじめに

 平成24年第1回神栖市議会定例会の開会にあたり,提出いたしました議案等の説明に先立ち,市政運営に臨む私の所信の一端を申し上げます。

2.最近の社会経済情勢

(1) 国の動き

  最近のわが国の社会経済情勢は,内閣府の月例経済報告によりますと,東日本大震災の影響により依然として厳しい状況にあるなかで,穏やかに景気が持ち直しており,先行きについては,各種の政策効果などを背景に,景気の穏やかな持ち直し傾向が続くことが期待されております。しかしながら,原子力災害の影響,デフレの影響,雇用情勢の悪化,さらには,円高や欧州の政府債務危機など,経済見通しに多くの不安要素があることも懸念されております。こうした情勢を踏まえ,政府は,復旧・復興と景気の下振れ回避のために平成23年度において4回にわたって補正予算を編成いたしました。
  平成24年度の国の当初予算につきましては,3年連続で国債の発行額が税収を上回るという大変厳しい状況でありますが,政府においては,「日本再生元年予算」と位置付け,東日本大震災からの復興,経済分野のフロンティアの開拓,分厚い中間層の復活,農林漁業の再生,エネルギー・環境政策の再設計の5つの重点分野を中心に取り組むこととしており,日本再生に向けた予算編成がなされたところであります。

(2) 県の動き

  一方,茨城県におきましても,東日本大震災により道路や上下水道などのインフラ等に甚大な被害を受け,特に津波の襲来は,漁港や水産関係施設をはじめ,沿岸地域に大きな被害を及ぼしました。
また,原子力発電事故は,風評被害により農業や水産業,観光に大きな被害を及ぼし,放射性物質の除染等に対する対応は計り知れないものとなっております。
こうした中で,県では,国の交付金や補助金を活用して,東日本大震災と原子力発電事故からの復旧・復興を最重要課題として取り組んでいるところであります。
一方,北関東自動車道の全線開通や茨城空港の利用便数の増など,着実な歩みも現れております。
また,先月下旬には,神栖市に警察署を設置してほしいという市民の皆さんの思いと長年粘り強く行ってきた要望活動が実を結び,茨城県警察本部の警察施設再編整備計画の第2期計画に神栖警察署の新設が盛り込まれたとの報告がありました。
これは,当市にとりましても,安全・安心なまちづくりを進めるうえで大変大きな前進であり,1日も早い実現を期待しているところであります。
平成24年度の県の一般会計当初予算案につきましては,前年度当初比約6.5%増の1兆1,077億円規模であり,災害復旧事業や防災体制の強化に力が注がれているほか,産業振興や救急医療,高度医療の体制づくり,少子高齢化対策など,引き続き「生活大県」の実現のために予算編成がされているところであります。

3.市政に対する基本的な考え方と主な施策事業

(1) まちづくりの基本理念と予算編成の考え方

  当市の平成24年度の市政運営につきましては,東日本大震災からの早期復旧事業の実施,復興に向けた災害に強い安全・安心なまちづくりのための施策を最重要課題として取り組んでまいります。
さらに,神栖市総合計画に基づき,計画の将来都市像であります「市民とともにつくる“躍進する中核都市”かみす」の実現を目指すとともに,今後起こりうる災害に備え,地域,企業などと連携を図りながら,災害に強い,安全で活力のあるまちづくりを進めてまいります。

なかでも,災害復旧事業として,市道,雨水排水路,教育施設,福祉施設,墓地等について取り組むとともに,災害対策として地域防災計画の見直しや津波ハザードマップの作成をはじめ,津波監視カメラの設置や避難所の整備及びその関連事業,液状化対策事業に加え,(仮称)土研跡防災公園の整備と小中学校の校舎等耐震化事業につきましても実施してまいります。

私は,東日本大震災により,改めて地域の繋がりの大切さを痛感いたしました。日頃から地域に交わりコミュニティを形成することは,平時においては生活を豊かにし,安心して暮らせる社会を創ることとなり,また,万が一の時には,お互いに助け合うということが,私が市政運営の基本として進めてきた「市民協働のまちづくり」のめざすところでありますことから,地域コミュニティの充実に資する事業を展開してまいりたいと考えております。
さらに,市民一人ひとりが健康で元気に生活することは,活力あるまちづくりのためには必要なことですが,当市では,3大疾病による死亡率が国・県と比較すると高いことから,来年度を「健康づくり元年」と位置付け,各種施策に取り組んでまいります。

こうした考え方のもとに,平成24年度の予算編成にあたったわけであります。
震災及び景気後退の影響等から,市税全体では,前年度当初予算と比較し約10億円の税収減を見込んでおりますが,震災からの早期復旧と復興に向けた各種施策を積極的に推進するための経費として,約68億円を計上いたしました。その財源としては,災害復旧債等で対応したいと考えております。また,徹底した経費の節減合理化,事務事業の見直しを図り,財政の健全化と効率化に努める一方で,震災に伴う公共施設等の災害復旧費及び復興費や学校施設の耐震化,防災機能の強化に対して,重点的に配分を行ったところであります。


(2) 平成24年度予算と主な施策事業

  平成24年度の市の一般会計当初予算につきましては,総額428億6,800万円であり,前年度当初予算と比較しますと,震災復旧・復興予算を主なものとして53億9,300万円,率にして14.4%の大幅な増としております。
また,特別会計,水道事業会計を合わせた歳出総額としましては,622億6,677万7千円であり,前年度当初予算と比較しますと,57億6,251万2千円,率にして10.2%の増としております。

予算案のうち,歳入の根幹をなす市税につきましては,固定資産税が地価の下落傾向での評価替えと震災の影響等により減収となり,個人市民税についても震災による減収となるものの,法人市民税につきましては,大きな落ち込みが見られないことから,市税全体としましては,198億1,124万円を見込んでおり,前年度当初予算と比較しますと,9億9,226万6千円,率にして4.8%の減となっております。
また,市債につきましては,一般会計では60億8,010万円を見込んでおり,前年度当初予算と比較しますと,40億4,910万円,率にして199.4%の増となっております。この増加の要因としましては,災害復旧事業及び小中学校の校舎耐震化事業などによるものであります。
さらに,公共下水道特別会計,水道事業会計を合わせた市債発行総額は,65億8,770万円を見込んでおります。
なお,各種事業の推進に必要な財源を補うため,財政調整基金から23億3,249万7千円を繰り入れてまいります。
次に,歳出につきましては,復旧・復興事業と神栖市総合計画の施策大綱に基づき,主な施策に沿ってご説明いたします。

 

1)震災復旧・復興と災害に強いまちづくり

  最初に,震災からの復旧・復興と災害に強いまちづくりであります。
当市にも大きな爪痕を残した東日本大震災の被害に対し,昨年9月に策定した「神栖市震災復興計画」に基づいて,現在も復旧・復興に重点的に取り組んでいるところであり,来年度も重点的に取り組んでまいります。
復興につきましては,昨年12月26日に「東日本大震災復興特別区域法」,いわゆる「復興特区法」が施行され,また,今年2月10日には,復興庁を設置するなど,国も本格的な復興へ動き出したところであります。
復興特区法では,復興推進のためのさまざまな規制緩和や手続きの特例,雇用創出のための税制上の特例措置,復興地域づくりを支援する復興交付金制度などが設けられておりますことから,国や県と協議を重ね,この復興特区制度を有効に活用しながら復興に取り組んでまいります。
また,震災復興に関しては,特区制度以外の様々な補助金等も積極的に活用し,市民の皆さんが安全・安心に生活でき,企業や各産業の活力を取り戻せるよう,全力で取り組んでまいります。
東日本大震災という未曽有の経験をした今,市民の皆さんの,「災害に強いまちをつくって欲しい」と言う願いは,何にも増して切実なものと考えております。
市といたしましては,この震災で得た教訓と課題を踏まえ,市の防災対策の抜本的な見直しを早急に進めることが必要であると考えております。その具体例の1つとして,専門的知見を有する筑波大学の支援をいただきながら,市独自の避難計画のシミュレーションなどを実施するとともに,広くパブリックコメントを行い,その意見及び結果を神栖市地域防災計画に反映させ,防災体制の強化充実に努めてまいります。
また,当市は,平坦な地形で津波対策に有効な高台が少ないことから,一刻を争う避難が速やかに行われることが重要であります。そのため,あらたに浸水想定区域,避難経路,避難場所や避難ビルを盛り込んだ津波ハザードマップを作成するとともに,各家庭に配布し,市民一人ひとりの防災意識の向上に努めてまいります。
さらに,砂丘が津波を減衰する効果が確認されたことから,当市の約14.5キロメートルにわたる砂丘を早急に整備する必要があると考えております。
現在,茨城県が矢田部地区に海岸防災林造成事業により,防災林の整備と防災堤の整備を進めております。この防災堤も津波被害を防止することに奏功したものと考えられていることから,今後も茨城県に事業範囲の拡大と早期完成を要望するとともに,堆砂垣による砂丘の形成事業を実施し,海岸砂丘の整備を進めてまいります。
また,来る3月11日は,東日本大震災からちょうど1年になることから,全市民を対象として,避難経路の確認や避難場所までに要する時間などを身をもって体験する,津波避難訓練を予定しております。
今後も,このような住民避難行動に焦点を当てた実践的な訓練を実施し,住民一人ひとりの迅速な避難行動意識の高揚を図るとともに,自主防災組織の結成を推進し,地域防災力の向上に努めてまいります。
震災により,市内の広範囲で液状化現象が発生し,宅地をはじめ道路等の公共施設にも甚大な被害が発生しました。このようなことから,国の復興交付金事業である市街地液状化対策事業を活用して,液状化被害の著しい約1,000ヘクタールの地域において,順次,地質・測量調査や対策工法をとりまとめ,地区ごとの実情に応じた事業計画を策定し,災害に強いまちづくりを目指してまいります。
また,液状化対策事業と併せ,市内全域を対象に地盤データの収集解析を行い,液状化の発生予想地区と代表的な対策工法等を例示した液状化ハザードマップを作成するとともに,市民の皆さんへ情報提供し,安全・安心なまちづくりを進めてまいります。
市内の幹線道路の被害につきましては,約500路線,78キロメートルの市道が被災したことから,今年度は,事業費ベースで約6パーセントの約5億円を発注し,復旧工事を進めてまいりました。来年度は60パーセントの約48億円の発注を予定しており,一日も早い市内全域の道路の本復旧を目指して全力を注いでまいります。
また,市内には経年劣化による損傷の著しい路線が増加していることから,引き続き既設舗装道路の大規模な切削・オーバーレイによる市道補修整備事業として,5路線,約5キロメートルの大規模改修工事を実施し,損傷道路の早期解消を図ってまいります。
水産業の被害につきましては,波崎漁港の水揚岸壁,製氷工場や給油・給水施設などが被害を受け,また,はさき漁業協同組合所属の巻き網船や小型船が多数,転覆・沈没するなど大きな被害となりました。茨城県より波崎漁港の災害復旧は,3か年で原型復旧すると伺っておりますが,一日も早く,水揚岸壁として使用できるよう,茨城県に要望してまいります。
また,被災された漁業者の方に対しましては,漁業者対策資金や漁業経営対策資金の利子助成を行い,生活や漁業経営の支援をしてまいります。
教育施設の復旧事業につきましては,平成23年度から24年度の繰越事業として,横瀬小学校プール復旧工事を行ってまいります。また,液状化の被害を受けた大野原西小学校,深芝小学校,神栖第四中学校の3校のグランド暗渠排水管復旧工事を実施してまいります。
また,同様に繰越事業として海浜運動公園の野球場,テニスコート,サッカー場並びに高浜運動広場の復旧事業を行い,一日も早く施設を開放し,市民の健康や体力づくりの環境整備に努めてまいります。


2)市民と協働のまちづくり
  次に,市民と協働のまちづくりであります。
  地域の課題を市民と行政がともに解決に向けて取り組んでいく,小学校区単位の地域コミュニティ協議会につきましては,設置検討委員会から基本的役割や組織構成について提言をいただいたところであります。今後,モデル候補地区に対する説明や協議検討を重ねながら,地区の実状にあった協議会の設立に取り組んでまいります。
また,昨年は未曽有の震災を目の当たりにして,地域の繋がりの大切さを改めて感じたところであり,地区活動の拠点となる区民館の建設費等の補助や,運営にかかる行政経費の助成などにより,行政区への加入促進と活動の活性化を支援し,地域の絆でいきいきと安心して暮らせるまちづくりを進めてまいります。

3)安全性の高いまちづくり
  次に,安全性の高いまちづくりであります。
  福島第一原子力発電所の事故による放射性物質の漏出は,当市へも大きな影響を及ぼしたことから,放射線測定器の貸出や学校をはじめとする公共施設での放射線測定を実施しております。
また,農作物の放射能検査を実施しておりますが,農作物の放射能測定への関心や身近での測定需要が高まっていることから,さらなる食の安全と安心を確保するため,農協に食品放射能測定器を設置し,市内で生産された農畜産物を随時検査できる体制を整備してまいります。
さらに,学校給食における食材の放射能不安を解消するため,学校給食共同調理場に測定器を2台設置し,給食食材の放射能検査を実施してまいります。
 (仮称)土研跡防災公園整備事業につきましては,災害時には十分な防災機能を発揮できるオープンスペースとして,また,平常時には,多くの市民が気軽に利用できる広々とした憩の場として,平成22年度に工事着手し,現在までに一次造成及び調整池とその流末の水路整備が完了したところでございます。
東日本大震災の発生を受け,防災公園の必要性は格段に高まっており,地域の防災活動拠点として早期整備が望まれるものであります。
来年度は,耐震性貯水槽,災害用のトイレや井戸,太陽光発電型照明等の防災設備や,雨水・汚水排水,道路等の整備を実施し,平成25年度の完成を目指してまいります。
また,アリーナ整備に向けての基本構想をさらに具体化させ,施設の整備方針や整備の方向性を取りまとめる「基本計画」に着手してまいります。
防犯対策につきましては,当市の刑法犯認知件数は年々減少傾向にあるものの,依然として県内の上位を占めている状況にあります。これまでも防犯灯の設置や防犯パトロール車での巡回をはじめ,防犯カメラの設置,防犯ステーション「もりばん神栖」の運営などにより,地域の治安対策を図ってきたところであります。昨年は,防犯ステーション周辺の犯罪認知件数が減少していることから,引き続き市民の皆さんが安心して生活できるよう防犯体制の充実に努めてまいります。
神栖警察署の誘致につきましては,昨年11月15日に私が先頭に立ち,市民の方などを含めた100名余りの皆さんと共に,茨城県と茨城県警察本部に,神栖警察署の必要性を強く訴えてまいりました。
また,今年度は,神栖警察署の誘致を求める市民の声が,直接,茨城県と茨城県警察本部にメールやハガキで約600名の方から届いていることを確認しており,茨城県からは「神栖市への警察署設置は,その立地や地域性からも重要であることは理解している。今後も県全体の財政事情や震災の復興計画の進行状況など,精査した上で考慮していく」との回答をいただいておりました。
さらに,先ほども申し上げましたが,警察施設再編整備計画の第2期計画案に神栖警察署の新設が盛り込まれましたことから,今後も市民の安全・安心な暮らしを守るため,1日でも早く警察署の設置が実現するよう粘り強く要望活動を続けてまいります。
4)人を育み,若者をそだてるまちづくり
  次に,人を育み,若者をそだてるまちづくりであります。
  学校施設の耐震化事業につきましては,児童生徒に対する安全・安心な学習環境を早急に確保する観点から,施設の改築及び耐震補強工事を行い,校舎棟については概ね平成25年度までに終了させる予定であります。新たに震災を踏まえて,今後は耐震化工事と併せて,学校施設のバリアフリー化工事も実施してまいります。
耐震補強工事につきましては,息栖小学校の危険校舎の改築工事を始め,軽野小学校・大野原小学校・植松小学校・柳川小学校・神栖第一中学校,5校の耐震補強工事を実施してまいります。
また,波崎第一中学校改築の基本設計及び実施設計,波崎西小学校普通特別教室棟の耐震補強設計,植松小学校と柳川小学校の体育館の耐震補強設計並びに息栖小学校・波崎小学校・波崎西小学校・神栖第二中学校,4校の体育館の耐震診断を実施してまいります。
  学校の適正規模・適正配置につきましては,波崎東小学校と明神小学校の統合について関係者と協議を進めた結果,本年4月1日より両校を統合し,新しく波崎小学校としてスタートすることとなりました。
来年度は,児童生徒数が減少している波崎第二中学校区について,より良い教育環境の整備を目指して,保護者や地域,学校関係者と様々な角度から検討をしていくための協議会を設置し,地域とともに学校教育のさらなる充実が図れるよう努めてまいります。
  また,若松幼稚園につきましては,園児数が減少していることから,保護者への説明会等を実施し,近接するうずも幼稚園との平成25年4月1日の統合に向け準備を進めてまいります。
給食センターの充実につきましては,第二学校給食共同調理場並びに若松学校給食共同調理場の施設・設備が老朽化していることから,両施設を統合して,新しい学校給食共同調理場の設置に向けて,施設建築・維持管理・運営に民間の資金,技術及び経営能力等を活用するPFI導入の可能性について調査研究を行ってまいります。
児童生徒の学力向上推進につきましては,神栖市学力向上推進基本計画,いわゆる「神栖っ子学力向上プラン」に基づき,県が実施している第4学年までの少人数学級の制度を,第6学年まで拡充するために,来年度も引き続き,独自に市教諭を4名配置してまいります。
さらに,小学校に学習指導補助員を34名,中学校には教員免許を有する学習指導補助教員11名を配置して,複数教員による指導や少人数指導を実施するとともに,丁寧できめの細かい学習指導を行い学力の向上を目指してまいります。
スポーツの推進につきましては,各種のスポーツ大会・教室を開催し,市民誰もが,それぞれの体力や年齢,目的に応じて,「いつでも,どこでも,いつまでも」気軽にスポーツを楽しめる生涯スポーツ社会の実現に向けて取り組んでまいります。
また,市民が健康・体力づくりの契機となる体験型のスポーツレクリエーション祭をより充実させるとともに,地域の皆さんが気軽にスポーツ活動に親しめる「総合型地域スポーツクラブ」の設立を支援してまいります。

 

5)健康で人にやさしいまちづくり
  次に,健康で人にやさしいまちづくりであります。
  当市は,生活習慣等に起因する「がん」,「心疾患」,「脳血管疾患」の3大疾病を合わせた死亡の割合が,国や県と比較すると高い状況であります。また,健康寿命が県内で最も短いという調査結果となっていることから,健康づくり対策は重要な課題となっております。
健康づくりとしまして,来年度は健康増進計画と食育推進計画の初年度にあたることから,当市の包括的なテーマとして「健康」を掲げ,市民一人ひとりが自ら取り組み,実践できる事業を推進してまいります。具体的には,国保部門と保健部門の健康づくり事業を一本化し,各種健診事業や健康教室等の充実を図るとともに,新たに健康マイレージ事業や街角健康チェック事業を展開し,健康づくりの推進に努めてまいります。
予防事業につきましては,「子宮頸がん予防ワクチン」,「小児用肺炎球菌ワクチン」及び「ヒブワクチン」の接種費用を引き続き全額助成し,次世代を担うこども達の健康を守るとともに,子育て世代の経済的負担の軽減を図ってまいります。
また,65歳以上を対象とした「肺炎球菌ワクチン」の任意接種費用につきましても引き続き助成を行い,高齢者の健康増進を支援してまいります。
医師確保対策事業につきましては,平成20年度から医療機関が医師を確保した場合に補助金を交付しておりますが,神栖済生会病院が常勤小児科医3名を招へいし,月曜日から金曜日までの週5日24時間体制の小児救急医療が可能となりました。
このことにより,入院治療を要する中等症までの小児患者の治療が可能となり,救急搬送時間の短縮など,当市ばかりでなく周辺自治体を含めた小児救急医療に大いに貢献できるものと考えております。
しかしながら,内科医などの医師不足の解消には至っていないことから,事業を継続し,さらなる医師確保に努めてまいります。さらに,医学生と市民が健康講座を通じ触れ合うことで,地域医療の需要や大切さを直接感じていただくとともに,地域医療を担う人材の定着を図るため,ヘルスプロモーション事業及び地域医療研修ステーション設置事業を引き続き実施してまいります。
また,小児救急医療体制の確立を図るため,小児救急病床確保に対する支援を行い,一次医療機関からの入院治療を要する小児患者の受け入れ体制を図り,小さなお子さんを持つ家族の安全・安心に努めてまいります。
児童館指定管理事業につきましては,現在,市内7児童館のうち,若松児童館に指定管理者制度を導入しており,民間経営の発想やノウハウを活用するとともに,年末年始を除き年中無休で施設開放を行い,多くの乳幼児童や保護者の方々に利用されております。来年度は,地域の子育て支援の拠点となる平泉児童センター,大野原児童館,軽野児童館,うずも児童館の4館につきましても,指定管理者制度を導入してまいります。
 
6)自然環境と調和したまちづくり

  次に,自然環境と調和したまちづくりであります。
  地球温暖化対策につきましては,自然環境に配慮したまちづくりのため,また,自然エネルギーの活用促進と低炭素化社会の実現に向け,極めて環境負荷が少ない電気自動車購入補助事業を実施してまいります。
また,太陽光発電設置補助につきましては,二酸化炭素や有害物質を発生させないクリーンなシステムであり,市民の皆さんからの要望も多いことから,平成26年度まで延長し,積極的にCO2の削減に取り組んでまいります。
一方,地球温暖化対策を考えるうえでは,行政の取り組みはもとより,市民や事業者の方々が主体となって取り組んでいただくことが重要でありますので,引き続き「緑のカーテン」コンテストや各種のPR活動を実施し,意識の高揚を図ってまいります。


7)くらしの質を高めるまちづくり
  次に,くらしの質を高めるまちづくりであります。
  地籍調査事業につきましては,登記終了までの進捗率は5.8%であり,今年度は震災により調査の休止を余儀なくされましたが,来年度は停止中の国家基準点等の測量成果が国より公表されることから,継続地区の調査を再開してまいります。
また,市道1-9号線に係る舎利浜地区の境界確定事業につきましても,引き続き調査を実施してまいります。
公共下水道の整備につきましては,昭和51年度の事業着手以来,公共下水道事業計画に基づき整備を進めてまいりましたが,昨年は東日本大震災により被災した下水道施設の復旧事業を最優先に行ってまいりました。
  来年度の主な事業としては,今年度に引き続き下水道施設の復旧と公共下水道事業計画に基づき,神栖地域及び土合地区の管渠整備等を約2,800メートル実施してまいります。
また,雨水排水路につきましても,震災により多大な被害があり,今年度に引き続き災害復旧を行い,災害に強い安全なまちづくりに向けて整備を進めてまいります。
住宅復興資金利子補給事業につきましては,市独自の施策として,引き続き住宅復興資金の借入に対して3年間で80万円を限度に利子補給を実施してまいります。
平成23年中の申請は,被災者が住宅の復興方法を決め兼ねている状況から利用件数も少なく,復興方法も小規模な修繕が大部分でありましたが,昨年末になって申請件数や問い合わせが増加してきたことから,今後本格的に事業が展開していくものと考えております。
  はさき火葬場につきましては,震災の影響で建替え時期を延期しておりますが,海岸に隣接していることから,津波の影響を把握する必要があるため,今後実施される津波ハザードマップの検証結果を踏まえて,安全性の確保を担保しながら手続きを進めてまいります。
8)新しい産業活力にあふれたまちづくり
  次に,新しい産業活力にあふれたまちづくりであります。
  当市の基幹産業の1つであります農業につきましては,従事者の高齢化や,後継者不足などによる農地の遊休地や耕作放棄地が増加しており,市としても喫緊に対策しなければならない課題であります。耕作放棄地対策としましては,全農地の耕作者に対し農地利用に関する意向調査を実施するとともに,担い手に正確な耕作放棄地情報を提供し,耕作放棄地の解消と後継者の育成に努めてまいります。
  水田農業につきましては,多様な消費者ニーズに対応した特別栽培米や安全・安心な米づくりなど,特色ある取り組みを支援するとともに,農業者戸別所得補償制度の推進を図り,水田農業構造改革交付金制度と併せて,安定した水田経営を支援してまいります。また,施設園芸につきましては,ピーマンを中心に,市場のニーズを把握しながら,新たな技術導入や普及を進め,減農薬・減化学肥料を推進し,安全・安心な農作物の生産を支援してまいります。
波崎土地改良事業につきましては,茨城県において,本郷・高野地区の本同意を8割以上取得し,東西松下地区,東須田地区については,仮同意の取得作業を進めているところであり,市といたしましても,これら3地区の事業推進を支援してまいります。
企業誘致につきましては,海外の経済状況の悪化や円高の影響を受け,生産調整や業界再編の動きが加速しており,国内外の厳しい競争に対応するため,立地企業や県と連携して復興・競争力強化に取り組むとともに,引き続き固定資産税の減免制度を実施してまいります。
鹿島港につきましては,平成24年度中の完全復旧を目指して工事が行われているところですが,安全・安心で使いやすい港づくりを目指し,早期復旧,地震・津波防災対策,昨年選定された「国際バルク戦略港湾」への取り組みをはじめ,港湾機能の維持・強化に努めてまいります。
中小企業対策につきましては,「東日本大震災復興緊急融資」の利用者に対する信用保証料の25パーセントの補助と「自治・振興金融制度」利用者への利率50パーセントの利子補給制度につきましても,引き続き実施して支援してまいります。
県内で最も充実したこれらの支援策を継続することにより,中小企業者の早期復興と経営基盤の安定が期待できるものと考えております。
観光の振興につきましては,茨城県との連携により進めている日川浜海岸整備事業を平成26年度の完成を目指して整備を進めてまいります。
この事業の完成により,日川浜海岸が観光レクリエーションの拠点として,オートキャンプ場などの周辺観光資源との連携が一層深まり,観光客の誘致に貢献できるものと期待しております。
また,市内における映画やテレビ等のロケーション撮影に関する相談や案内を行う神栖フィルムコミッション事業を緊急雇用対策の一環として観光協会に委託し,市のPRとイメージアップを図ってまいります。
砂丘荘跡地周辺整備事業につきましては,豊かな自然林をできるだけ残し,子どもからお年寄りまでが健康増進と自然散策が楽しめる遊歩道の整備と各種イベント会場としても活用できる多目的広場や住民参加による花植えなどが行える花壇等を整備し,地域のにぎわいの場として整備してまいります。
9)健全な行財政のまちづくり
次に,健全な行財政のまちづくりであります。
市政運営の根幹となる総合計画につきましては,平成20年度から平成29年度までの基本構想に基づく,前期基本計画が平成24年度をもって計画期間が終了することから,平成25年度を初年度とする後期基本計画を策定いたします。
策定に際しましては,「市民とともにつくる“躍進する中核都市”かみす」を目指すため,市民との協働のまちづくりを基本とし,市民の意見等をいただきながら策定してまいります。また,本計画には,現下の最重要課題である当市の復興を着実に推進していくため,昨年9月に策定した震災復興計画や,今後策定する地域防災計画の内容等を反映させてまいります。
行政改革につきましては,平成22年度から第2次行財政改革大綱に基づき,簡素で効率的な行政運営を目指し行財政改革に取り組んでおりますが,震災の影響等による税収減や復興に係る事業費の増加など,当市におきましても厳しい財政状況が見込まれる中,地域主権改革による権限移譲が進められるなど,更なる自主性と自立性が求められております。
このような厳しい財政状況や社会の変化に対応しながら,市民サービスの向上を図るためには,健全な行財政運営は不可欠であり,これまで以上に積極的な行財政改革に取り組んでまいります。
行政組織につきましては,来年度の包括的なテーマである「健康」を推進し,市民の健康維持や生活習慣改善等の事業を一元的に実施するための体制づくりを図るほか,震災により被害を受けた道路の迅速かつ効率的な復旧工事を行うための体制づくりを行ってまいります。
市役所庁舎につきましては,現庁舎の耐震補強工事に伴う事務スペース確保と分散する市役所機能の集約を図るため,第2庁舎の建設を予定しておりましたが,震災により本庁舎内部のひび割れや周辺の液状化などが発生し,当初計画における耐震性や立地条件を再考する必要性があるため,事業を見合わせている状況であります。
これからの庁舎は,行政サービスの提供だけではなく,防災対策における重要拠点としての機能も必要であることから,市民に開かれた,機能的で都市づくりの拠点となる安全な庁舎となるよう,立地も含めたあり方や整備事業の進め方などを検討するため,市庁舎整備に関する懇談会を設置してまいります。
また,市では,現在普通財産の土地をおよそ2千筆,約237ヘクタールを保有しており,不法投棄の発生や除草などの維持管理費が増加するという状況にあります。
このため,個別の物件を精査し,売却可能な土地の払下げを進め,維持管理費の縮減と財源の確保を図るとともに,売却に際しましては,民間不動産業者との連携も視野に入れ積極的な売却等を推進してまいります。

 

4.おわりに

  以上,神栖市総合計画の施策体系に基づき,平成24年度に取り組んでまいります主な施策事業についてご説明申し上げましたが,昨年の震災により市内のあらゆるインフラや市民の大切な財産が深刻な被害を受けました。そして震災の経験は「震災に備えること」の大切さを再認識させてくれました。
  市といたしましても,市民が安心感を持てるよう防災安全対策を積極的に講じてまいりたいと考えております。一方で市民一人ひとりが自助・共助の精神のもと,普段から自宅や地域で災害に備えることも大切であります。
これは私が市長就任以来,基本として進めてきた「市民協働のまちづくり」に通じるものであり,「みんなで考え みんなで創り・実践する 協働のまちづくり」が,市民主体のまちづくりを推進するために,何よりも重要であると確信しております。 
厳しい経済状況の中ではありますが,一日も早く安定した市民生活を取り戻すことを最重要課題として復旧・復興に取り組み,より安全・安心な,そして活力あるまちづくりを進めてまいります。 
  今後とも,市民の信頼と期待に応え,「神栖に住んでよかった」と言っていただけるまちの実現に向け,「和と信念」を持って,迅速に,そして着実に市政運営に取り組んでまいりますので,議員各位ならびに市民の皆様方のご支援ご協力をお願い申し上げまして,私の市政運営の所信といたします。

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