平成26年第1回定例会
2014年3月12日
  1. はじめに 
  2. 最近の社会経済情勢
    • (1) 国の動き 
    • (2) 県の動き 
  3. 市政に対する基本的な考え方と主な施策事業
    • (1) 市政の重要課題と市政運営の基本方針 
    • (2) 平成26年度予算と主な施策事業
      • 1.市民と協働のまちづくり
      • 2.安全性の高いまちづくり
      • 3.人を育み,若者をそだてるまちづくり 
      • 4.健康で人にやさしいまちづくり 
      • 5.自然環境と調和したまちづくり 
      • 6.くらしの質を高めるまちづくり 
      • 7.新しい産業活力にあふれたまちづくり 
      • 8.健全な行財政のまちづくり 
  4. おわりに 

 

1.はじめに

  平成26年第1回神栖市議会定例会の開会にあたり,提出いたしました議案等の説明に先立ち,市政運営に臨む私の所信の一端を申し上げます。

2.最近の社会経済情勢

(1) 国の動き

  最近のわが国の社会経済情勢は,昨年12月に政府が発表した「平成26年度の経済見通しと経済財政運営の基本的態度」によれば,「大胆な金融政策」,「機動的な財政政策」,「民間投資を喚起する成長戦略」の「三本の矢」による一体的な取り組みの政策効果から,家計や企業のマインドが改善し,消費等を中心に景気回復の動きが広がっております。
  そして,平成26年度の我が国経済は,消費税率引上げに伴う駆け込み需要の反動減には留意が必要であるものの,年度を通してみれば堅調な内需に支えられて景気が回復していくと見込まれております。
  このような経済情勢を踏まえ,政府におきましては,昨年12月に「好循環実現のための経済対策」を策定するとともに,補正予算を編成し,消費税率引き上げに伴う景気の下振れリスクへの対策を講じたところでございます。
  また,平成26年度の国の当初予算案については,競争力を強化し,民需主導の経済成長を促す施策や消費税増収分を活用した社会保障の充実などに重点が置かれるとともに,平成25年度補正予算と一体として機動的財政運営を実現し,同時に新規国債発行額の抑制を図る内容となっております。その結果,一般会計総額は,平成25年度当初に比べ約3兆3千億円増の約95兆9千億円となっております。

(2) 県の動き

  一方, 茨城県におきましては,引き続き,東日本大震災からの復旧・復興が課題となっており,全体として見れば,着実に復旧・復興は図られつつあるものの,依然として風評被害などの課題が残されているものと考えております。
  また,県人口は,東日本大震災や福島第一原子力発電所の事故の影響などにより,3年連続で1万人以上減少するなど,大幅な減少が続いており,その対応が課題となっております。
  その一方で,企業立地については,昨年上期の工場立地件数が全国1位を回復したほか,平成24年度の農業産出額においても,全国2位を維持し,さらには,茨城空港におきまして,福岡便の新規就航が決定するなど,明るい話題が見られるようになってきております。
  直近の茨城県金融経済概況によれば,県内の景気は,持ち直しの動きが続いており,先行きについても,消費税率引き上げに伴う駆け込み需要とその反動の影響を受けつつも,基本的には緩やかに回復していくと見込まれております。
  平成26年度の県の一般会計当初予算案につきましては,前年度当初比で1.1パーセント増の約1兆9百億円となり,その内容は,東日本大震災からの復旧・復興と防災体制を強化するほか,経済・雇用対策として中小企業の海外進出支援などを盛り込むとともに,「生活大県」関連として,教育や医療の充実を図るものになっております。 
 

3.市政に対する基本的な考え方と主な施策事業

(1) 市政の重要課題と市政運営の基本方針

  次に,当面する市政の重要課題と市政運営の基本方針について申し上げます。
 
  まず,震災からの復旧・復興についてであります。
  当市に甚大な被害をもたらした東日本大震災から間もなく3年を迎え,インフラの復旧については,震災復興計画の最終年度である本年度内に概ね完了する見通しでありますが,液状化対策や津波対策など,継続して進めていかなければならない課題が残されております。平成26年度以降は,総合計画後期基本計画や地域防災計画などの計画の一環として,引き続き,全力で取り組んでまいります。
 
  次に,医師確保についてであります。
  市におきましては,これまで医師確保を図るため,市内の医療機関が医師を新たに雇用した場合の補助金交付や,筑波大学と連携した地域医療研修ステーションの設置などを実施してきたことをはじめ,本年度からは,Uターン医師に対する支援制度や,医学生,看護学生のための修学資金貸与制度,教育資金の利子補給制度を創設するとともに,茨城県と連携し,大学への寄附講座を設置したほか,鹿島労災病院への経営支援を行うなど,他の市町村には類を見ないほど,あらゆる施策を講じてまいりました。
  その結果,これまでに常勤医師32名を確保することができました。特に神栖済生会病院において常勤小児科医5名が確保され,入院治療を要する小児患者の治療が可能となったことは大きな成果であります。
  しかしながら,医師不足は依然として深刻であり,平成26年度におきましても,市の最重要課題の一つとして,県をはじめ関係機関と連携し,全力で確保に取り組んでまいります。
 
  次に,企業立地についてであります。
  2月6日に,化学工業大手の「三井化学株式会社」から,ウレタン原料の市況悪化等を理由に,当市に立地する鹿島工場について,平成28年12月を目途に閉鎖するという発表がありました。グローバル化の進展に伴い,企業を取り巻く環境は,ますます厳しいものとなってきており,現在の企業が神栖市にとどまっていただけるよう,立地環境の向上にむけて,これまで以上に支援に努めてまいります。また,固定資産税の課税免除等の優遇制度を活用し,県と連携しながら,さらなる企業誘致の推進を図り,雇用の場の確保に取り組んでまいります。
 
  次に,公共施設の老朽化対策についてであります。
  当市においては,鹿島開発により急速に整備が進んだ公共施設は,老朽化により大量更新の時期を迎えようとしております。これらの公共施設については,更新時期の管理や,施設の長寿命化,集約化など,計画的な対応策を講じていく必要があります。また,公共施設の老朽化は,全国的にも課題になっており,今般,国から自治体に対し,「公共施設等総合管理計画の策定にあたっての指針(案)の概要」が示されたところであります。
  このようなことを踏まえ,今後,公共施設の計画的な管理を行うため,公共施設総合管理計画を策定するとともに,計画的な財源確保に向けて,基金積立を進めてまいります。
 
  平成26年度の市政運営に当たりましては,このような重要課題への対応を図りますとともに,神栖市総合計画後期基本計画の2年度目を迎え,市の将来像の実現に向けて,事業展開を加速してまいります。具体的には,計画に掲げた「安全・安心な」かみす,「支え合う」かみす,「誰もが元気な」かみすの3つの「重点プロジェクト」を中心として,8つの施策の大綱に基づく各種事業を強力に推進し,「市民とともにつくる躍進する中核都市かみす」の実現に向けて,全力で取り組んでまいります。
 

(2) 平成26年度予算と主な施策事業

  次に,平成26年度の当初予算案について申し上げます。
 
  予算編成にあたっては,財源の確保を図りながら,歳出を財源に見合った規模に抑制いたしますとともに,各事業について,スクラップ・アンド・ビルド及びゼロベースといった視点に立ち,必要性,効率性等の観点から見直すよう指示し,「重要政策」をはじめ,行政関与の必要性や,費用対効果の高い施策を優先して,編成したところでございます。
 
  平成26年度の一般会計予算案の総額は,426億3千2百万円で,前年度当初予算と比べ,46億7千3百万円,12.3パーセントの増となっております。しかしながら,緊急経済対策による,平成24年度への前倒し分を含めた額で比較しますと,1億3千6百5万2千円,0.3パーセントの増であり,実質的には,前年度と同程度の予算規模となっております。
  また,特別会計,水道事業会計を合わせた歳出総額といたしましては,652億5千152万円であり,前年度当初予算と比べ,70億6千598万8千円,12.1パーセントの増となっております。
 
  一般会計予算案のうち,歳入の根幹をなす市税につきましては,市民税が,個人所得の増加や,復興財源確保のための均等割額引き上げ,企業収益の回復等により,前年度当初予算に比べ約1億円の増収となるほか,固定資産税で,大規模償却資産の課税対象の増加や,新築家屋の増加などにより,前年度当初予算と比べ約2億2千万円の増となっております。このため,市たばこ税の減収を差し引きましても,市税全体としては,206億5千571万円となり,前年度当初予算と比べ,2億2千241万8千円,1.1パーセントの増となっております。
  また,地方交付税につきましては,特別交付税の増により,26億8千541万9千円となり,前年度当初予算と比べ,17億6千41万9千円,190.3パーセントの増となっております。
 
  市債につきましては,15億210万円,前年度当初予算と比べ,3億5千980万円,19.3パーセントの減を見込んでおります。
  さらに,公共下水道特別会計,水道事業会計を合わせた市債額は24億5千710万円を見込んでおります。
 
  なお,各種事業の推進に必要な財源を補うため,財政調整基金から19億5千774万7千円を繰り入れてまいります。
 
  次に,歳出予算でありますが,神栖市総合計画後期基本計画に定める8つの施策の大綱に基づき,具体的な施策をご説明いたします。

1.市民と協働のまちづくり

  まず,市民と協働のまちづくりであります。
 
  地域コミュニティにつきましては,平成25年度に大野原小学校区をモデル地区として,行政区や消防団,PTA,シニアクラブなどで組織する地域コミュニティ協議会が設立されたところであります。今後は,この協議会が主体となって,地域の様々な課題に取り組み,活動していただくことを期待いたしますとともに,市といたしましても,市民と協働のまちづくりの推進のため,必要な支援を行ってまいります。
 
  男女共同参画社会の実現につきましては,神栖市男女共同参画計画「かみすハートフルプラン」の後期計画に基づき,市民の男女共同参画に関する意識の醸成や共同参画の推進に取り組んでまいります。
 
  市の行政情報につきましては,広報紙やホームページ,メールマガジン,ツイッターなどを活用して,発信に努めております。平成26年度は,アンケート調査による広報効果測定を実施し,専門家の意見も伺いながら,その結果を,効果的で効率的な広報展開に反映させてまいります。
 
  旧波崎東小学校跡地の利活用につきましては,地元住民の代表者などにより構成される利用検討委員会において検討が重ねられ,昨年12月に,災害時の避難所を兼ねた,地域のコミュニティ施設として活用するという方針が,市に提出されました。これを受け,平成26年度は,旧校舎の耐震補強設計や諸室の整備などを行い,供用開始を目指してまいります。
 

2.安全性の高いまちづくり

  次に,安全性の高いまちづくりであります。
 
  防災対策につきましては,防災公園として5年にわたり整備を進めてまいりました神栖中央公園の整備がほぼ終了し,6月には市民の皆さまにご利用いただける運びとなりました。平成26年度は,県道を挟んで隣接する木崎地内の未利用国有地,約1.9ヘクタールについて,用地の取得を行い,広場及び駐車場等の整備に向けた測量設計を進めてまいります。
 
  公園内に建設を予定している防災拠点施設につきましては,民間の資金やノウハウを活用するPFI手法により整備を進めており,現在,実施に必要な事項を定めた実施方針及び整備内容や運営方法を示した要求水準書について案を公表し,意見を求めているところであります。平成26年度は,事業者の決定など,PFIに必要な手続きを進めてまいります。
 
  波崎地区防災拠点施設につきましては,昨年11月に建設費が復興交付金事業として採択され,先月,業者と,実施設計の契約を結んだところでございます。平成27年度の完成を目指し,平成26年度中に建設工事に着手してまいります。
 
  津波対策につきましては,茨城県において,鹿島港南北公共埠頭に防潮施設が整備されることとなっており,昨年11月,地区住民に対する説明会が行われました。このうち南公共埠頭については,行政区から市に対し,設置場所や高さの見直しを求める要望書が提出されております。市といたしましても,行政区の方々に理解を得られるよう,引き続き県に対して要望いたしますとともに,市におきまして,防潮施設整備後を仮定した津波シミュレーションを実施し,浸水想定や避難時間等を検証してまいります。
  また,市が行う津波対策といたしまして,引き続き,県と連携して,津波の減災効果がある砂丘及び植栽の整備を行い,海岸線の防護対策を進めるほか,東部コンビナート内にある砂山都市緑地及び波崎東部地区の漁業集落緑地広場の2か所について,手すりなどを設置し,避難施設として整備してまいります。
  さらに,避難所につきまして,震度感知式鍵ボックスの設置や備蓄品の整備などにより機能を充実いたしますとともに,自主防災組織の活動や防災士の育成を支援し,地域防災力の向上を図ってまいります。
 
  防犯対策につきましては,これまでも防犯灯の設置や青色防犯パトロール車での市内巡回,防犯カメラの設置,防犯ステーション「もりばん神栖」の運営などを行ってきたところであり,引き続き警察等の関係機関と連携し,充実強化に努めてまいります。
  また,市民の皆様とともに誘致を進めてまいりました警察署が,神栖中央公園の一角に設置されることになり,県において,平成26年度はじめに実施設計を完了し,その後,建設工事に着工する予定であります。市といたしましても,平成28年度末の完成に向けて,できる限り協力してまいります。
 
  救急医療につきましては,心肺蘇生を行うAEDを,これまで設置してまいりました公共施設や教育施設などに加え,休日・夜間も営業しているコンビニエンスストアに設置し,さらなる救急患者の救命率向上を目指してまいります。
 

3.人を育み,若者をそだてるまちづくり

  次に,人を育み,若者をそだてるまちづくりであります。
 
  学校施設の耐震化につきましては,平成20年度から「学校施設耐震化10か年計画」に沿って順次実施してまいりました。その結果,小中学校の校舎棟については,波崎第一中学校の改築工事が完了する平成26年度に全て終了し,その後は,学校体育館や幼稚園園舎の耐震化工事を実施してまいります。平成26年度は,波崎西小学校・矢田部小学校の体育館や神栖第二中学校の体育館及び武道場の耐震補強工事等を実施してまいります。
 
  学校給食共同調理場につきましては,老朽化した第二と若松の二つの調理場を統合し,新たな第二学校給食共同調理場を整備してまいります。現在は,基本・実施設計を進めており,平成26年度及び27年度の継続事業として建設工事を実施してまいります。
 
  学力向上推進事業につきましては,引き続き6名の市費負担教職員を小学校に配置する,市独自の少人数学級編制や教科専科制を実施するとともに,学習指導補助員等を配置し,複数教員による指導や少人数指導を実施するなど,個に応じたきめ細かな学習指導を行ってまいります。また,本年度から指導主事を1名増員し,教育指導の充実を図るとともに,学校図書館指導員を中学校にも配置し,読書活動の推進による基礎的学力の向上を目指してまいります。
 
  市立学校の適正規模適正配置につきましては,平成22年度に策定した基本計画を基に進めているところであり,児童生徒数が減少している波崎第二中学校区につきまして,より良い教育環境の整備と質の向上を目指し,保護者や地域,学校関係者等により協議してまいります。
 
  文化芸術の振興につきましては,本年7月に「第38回全国高等学校総合文化祭茨城大会」が県内各地で開催され,当市は郷土芸能部門の会場となります。全国的規模の芸術活動を鑑賞することにより,市民の文化芸術活動がさらに活発になるとともに,多数の方に来場いただくことで,地域経済や観光の振興にも寄与することを期待しております。
 

4.健康で人にやさしいまちづくり

  次に,健康で人にやさしいまちづくりであります。
 
  医師確保対策につきましては,これまで実施してまいりました多くの施策に加え,平成26年度からは,新たに,医師が海外留学を行う場合や,国内外の研修や学会に参加する場合の経費に対し補助を行ってまいります。また,茨城県とともに東京医科大学に設置しました寄附講座の寄附金を当市が負担するとともに,茨城県が日本医科大学に設置しております寄附講座を引き継ぎ,当市が設置してまいります。
  このほか,引き続き,小児救急病床確保のための補助を行い,医療資源の確保に努めてまいります。
 
  健康づくりにつきましては,当市では,生活習慣病に起因する死亡割合が国や県の平均より高く,平均寿命や健康寿命も,他の自治体と比べ,短い傾向にあることなどが課題となっております。平成26年度は,引き続き健康教室,健康マイレージ事業などの取り組みを行うとともに,新たに市民の方から食育サポーターを選任し,適塩・減塩等の食生活の推進活動を行うほか,中長期的な視点で生活習慣病の罹患率や死亡率の低下を目指し,筑波大学と共同で生活習慣病予防対策に関する疫学研究を行ってまいります。
 
  がん予防につきましては,がん検診対象者に対し,対象である旨の通知を行うとともに,胃がん,大腸がん検診を,生活習慣病予防健診及び特定健康診査と同時に実施するなど,がん検診の受診率の向上を図ってまいります。
 
  生活習慣病予防につきましては,発症リスクの高い対象者に対して,血液検査等を取り入れた二次検診を実施するほか,人間ドックの費用助成や,保健師,管理栄養士による保健指導を実施してまいります。
 
  感染症予防につきましては,任意の予防接種の助成対象に,これまでの小児インフルエンザや成人風疹等に加え,新たに水ぼうそうとおたふくかぜを加え,発症リスクの低減を図ってまいります。
  これらの取り組みみにより,健康長寿のまちを目指してまいります。
 
  子育て支援につきましては,次世代育成支援地域行動計画後期計画に基づき,待機児童解消のための保育施設整備などの施策を実施しているところであります。平成26年度は,本年度,「子ども・子育て会議」において検討した内容をもとに,平成27年度から平成31年度を計画期間とする「子ども・子育て支援事業計画」の策定を進めてまいります。
 
  ひとり親家庭の自立支援につきましては,これまでの手当に加え,新たに,就職に有利な資格取得を促進するための高等技能訓練費を支給し,生活負担の軽減を図ってまいります。
 
  高齢者施策につきましては,本年度まで国のモデル事業として実施しておりました「介護予防強化推進事業」を引き継ぎ,元気な高齢者から要支援1,2の認定者までを対象に,会話や体操,手芸,書道などを楽しんでいただく,高齢者の居場所づくり事業に取り組んでまいります。
 
  雇用対策につきましては,求職者が市内において,容易に求人情報を取得できるよう,ハローワークの求人情報サービスが利用できる専用パソコンを本庁舎,総合支所,福祉会館の3箇所に設置し,就労支援の充実を図ってまいります。
 

5.自然環境と調和したまちづくり

  次に,自然環境と調和したまちづくりであります。
 
  地球温暖化対策につきましては,自然エネルギーの活用促進と低炭素化社会の実現に向け,引き続き,太陽光発電設備や家庭用燃料電池の設置,電気自動車購入に対する補助などを行ってまいります。
  また,地球温暖化対策の推進には,行政としての取り組みはもとより,市民や事業者が主体的に取り組んでいただくことが重要であることから,「緑のカーテン」コンテストの開催や各種のPR活動を通じて,意識の醸成を進めてまいります。
 

6.くらしの質を高めるまちづくり

  次に,くらしの質を高めるまちづくりであります。
 
  水道事業につきましては,安全で安心な水道水の安定供給に向けて,耐震性に優れた配水管の拡張整備や波崎地域の石綿セメント管更新事業を実施するとともに,水道未整備地区の解消と加入促進に努めてまいります。
  また,知手配水場の整備につきまして,3か年計画の初年度となる平成26年度は,ポンプ棟建築工事や擁壁工事等を実施してまいります。
 
  公共下水道の整備につきましては,昭和51年度の事業着手以来,公共下水道事業計画に基づき整備を進めてきたところでございますが,平成26年度は,神栖地域において汚水事業計画に新たに追加する大野原南部(なんぶ)分区等の管渠整備,波崎地域において土合分区等の管渠改修工事を実施してまいります。
  また,雨水排水につきましては,神栖地区の浸水被害を軽減するために本年度から開始いたしました北公共埠頭雨水幹線整備事業を進め,平成26年度末から一部供用を開始し,災害に強い安全なまちづくりに向けた整備を進めてまいります。
  さらに,市の下水道施設の老朽化対策につきましては,「予防保全」の観点から,施設の長寿命化と費用の低減を図るため,本年度実施した基礎調査の結果に基づき,「公共下水道長寿命化計画」を策定してまいります。
 
  道路につきましては,交通量の多い道路について,計画的に改修工事を実施し,経年劣化や,わだち等を解消することにより,良好な道路機能を維持してまいります。
 
  市街地液状化対策につきましては,被害のあった市内18地区のうち,鰐川・堀割の2地区,55ヘクタールにおきまして,復興交付金を活用し,平成27年度末の完了を目途に,地下水位低下工法による液状化対策事業を進めているところであります。残る調査地区につきましても,必要に応じて実証実験を行い,工法の選定を進めてまいります。
 
  波崎東明神(ひがしみょうじん)周辺地区住環境整備事業につきましては,これまで整備計画を策定し,地元住民等への事業説明会や意向調査を行ってきたところであります。平成26年度は,整備予定路線の測量業務等を実施してまいります。
 
  地籍調査事業につきましては,東宝山1.・2.地区の地籍図の作成等を行うほか,新たに知手中央9・10丁目,太田押揚1.地区の調査及び日川2.地区の再測量を実施してまいります。
 
  木造住宅の耐震化促進につきましては,平成27年度末までに市内の建築物の耐震化率を90パーセントとする目標の達成に向けて,本年度から木造住宅の耐震補強のための設計・工事等の費用に対する補助を行っているところです。平成26年度からは,補助金の限度額及び補助率を引き上げますとともに,耐震診断が義務化された民間の特定建築物について耐震診断費用への補助を行い,建築物の耐震化を一層進めてまいります。
 
  民間住宅の助成につきましては,子育てや高齢者と同居するため,市内に住宅を取得する若年世帯に対しまして,取得費用への補助を行ってまいります。
 

7.新しい産業活力にあふれたまちづくり

  次に,新しい産業活力にあふれたまちづくりであります。
 
  市の基幹産業のひとつである農業につきましては,国において,「農地の集積・集約化」,「米政策の見直し」などの改革を進めており,国の動向を注視しながら,政策を実施してまいります。
 
  農地の利活用につきましては,被災地域において人と農地の問題を解決していくための設計図となる「経営再開マスタープラン」について,地区での話し合いをさらに深めて行くとともに,農地中間管理機構との協力体制を構築し,中心となる経営体や担い手による農地の有効活用を目指してまいります。また,同機構に先行し,耕作放棄地の情報について,インターネットなどにより,広く提供してまいります。
 
  水田農業につきましては,市独自の交付金により,麦や飼料用米等の戦略作物への転換を推奨し,水田のフル活用を目指してまいります。
 
  施設園芸につきましては,生産量日本一のピーマンを中心に販売促進・PR活動を行うとともに,新たな技術導入や,環境にやさしい農業を推進し,安全安心で新鮮な農作物の生産を支援してまいります。
 
  土地改良事業につきましては,現在,県事業として採択された本郷・高野地区において,同意取得に向けた換地原案の作成作業が,東西松下地区及び東須田地区において,事業の早期着工に向けた仮同意の取得作業が,それぞれ進められているところです。引き続き,これら3地区の事業推進を支援してまいります。
 
  矢田部農業研修センターにつきましては,東日本大震災で被災して以来,施設を閉鎖し,活用方法を検討してまいりましたが,本年度,茨城県から補助金の目的外使用許可を受けることが出来ました。このため,平成26年度は,改修工事を行い,障害者支援施設及び,地域の皆さんにご利用いただける施設として整備し,平成27年度の開設を目指してまいります。
 
  水産業につきましては,茨城県において,波崎漁港の復旧作業が急ピッチで進められており,昨年2月には,まき網漁の水揚げが再開し,活気が戻りつつあります。市といたしましても,引き続き,復興支援や経営基盤強化・安定のための利子補給など,漁業者や水産加工業者に対する支援を行ってまいります。
 
  鹿島港につきましては,震災からの復旧が完了し,平成24年には,取扱貨物量が過去最高を記録するなど,好調を維持しております。平成26年度は,引き続き,関係機関や立地企業と連携を図りながら,災害に強い港づくりや,北公共埠頭の整備促進,国際バルク戦略港湾としての港湾施設の整備促進等の課題に取り組んでまいります。
 
  茨城産業再生特区につきましては,1月現在で,市内企業132社が指定を受けており,このうち,固定資産税等の課税免除の指定を受けた78社にかかる設備投資予定額は,2千9億円にも上るなど,この制度が,この地域の投資について,大きな呼び水効果を果たしているものと考えております。引き続き制度を運用してまいります。
 
  観光の振興につきましては,平成26年度中の完了を目指し,日川浜海岸の駐車場等の整備を進めますとともに,千人画廊では,本年度に復活した市民参加による壁画制作を継続して行ってまいります。
  これらの整備により,オートキャンプ場など周辺観光資源との連携を深め,観光客の誘致拡大につながることを目指し,事業に取り組んでまいります。
 
  特産品開発につきましては,本年度,「ホッキ貝とアンチョビーのパスタソース」,とピーマンを練り込んだうどん「うどっぴ~」の2つの特産品を認定したところ,多くの情報誌等にも取り上げられるなど,好評を得ているところです。平成26年度は,事業を継続するとともに,開発された特産品について神栖市特産品認定証を交付するなど,さらなる支援を行ってまいります。
 
  また,平成26年度は,神栖市の魅力を市内外に発信するため,新たに,イメージアップに取り組んでまいります。具体的には,「かみすイメージアップ大作戦」として,市のイメージキャラクター制作をはじめ,市の観光資源を紹介するモニターツアーの企画や,民間団体が行う観光PR事業に対して補助金を交付する「観光プロモーション事業補助金」など,各種のPR関連事業を組織横断的に展開し,市の知名度の向上と,地域の活性化を図ってまいります。
 
  砂丘荘跡地につきましては,波崎地域の「地域力」を高め,住民の交流とにぎわいを創出するため,平成24年度から整備を進めており,事業最終年度となる平成26年度は,スポーツ広場,多目的駐車場,園路の整備を行ってまいります。
 

8.健全な行財政のまちづくり

  次に,健全な行財政のまちづくりであります。
 
  市税等の収納率につきましては,平成18年度に行った「市税滞納に関する緊急事態宣言」以降,徴収体制の強化を図り,滞納処分を中心とした各種滞納対策を講じるとともに,コールセンターによる早期催告やコンビニ納税,県内初のクレジット納税の導入など,納税機会の拡大を図ってまいりました。平成26年度におきましては,「市税等納付率向上マスタープラン」に掲げた,「納税環境の整備」,「計画的納税の推進」,「滞納処分の遂行」の3つの柱に基づく各種対策に着実に取り組み,税負担の公平性と自主財源の確保に努めてまいります。
 
  行財政改革につきましては,「第2次神栖市行財政改革大綱」及び「改革推進プラン」に基づき,市民目線に立って,行政のあらゆる無駄を省き簡素で効率的な行財政運営を目指し,取り組んでいるところであります。平成26年度は,同プランの最終年度となることから,目標を着実に達成するとともに,真に市民が必要とする行政サービスを将来にわたり提供できるよう,更なるコスト意識の徹底と事務の効率化に努めてまいります。
 
  行政組織の見直しにつきましては,高齢者がいつまでも住み慣れた地域で暮らせるよう,介護予防事業の更なる充実を図るとともに,相談業務に的確に対応できるよう,長寿介護課の地域包括支援業務を独立させ,新たな課を設置して体制の強化を図ってまいります。
 
  公有財産につきましては,利用目的のない市有地の払い下げを進めており,本年度は,現在までに21件,約1万8千平方メートルの払い下げを行い,約5千4百万円の財産収入を得ております。このうち約3千7百万円分は,鹿島開発用地の払い下げによるもので,市ではこれを次世代応援基金に積み立て,教育や福祉の分野で,次世代の育成に資する事業の財源として活用していく予定であります。平成26年度におきましても,引き続き未利用市有地の払い下げを行い,自主財源の確保と管理費の削減に努めてまいります。
 
  市の将来を見据えたまちづくりにつきましては,引き続き,大学の協力により市の課題について調査研究を進めるとともに,市民や有識者による研究会を開催し,研究を進めてまいります。

 

4.おわりに

  以上,平成26年度に取り組んでまいります主な施策事業についてご説明申し上げました。
  今後とも,市民の信頼と期待に応え,「神栖に住んでよかった」と言っていただけるまちの実現に向けて,迅速に,そして着実に,市政運営に取り組んでまいりますので,議員各位ならびに市民の皆様方のご支援ご協力をお願い申し上げまして,私の市政運営の所信といたします。

 

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