令和8年第1回市議会定例会・市政運営の所信
- はじめに
- 市政に対する基本的な考え方と主な施策
- 市政運営の基本方針
- 令和8年度当初予算案と主な施策
- 医療・健康福祉
- 生活環境
- 産業
- 都市基盤
- 教育・文化
- 地域づくり
- 自治体運営
- おわりに
市長所信表明
1.はじめに
令和8年第1回神栖市議会定例会の開会にあたり、提出いたしました議案等の説明に先立ち、市政運営に関する所信の一端を申し上げます。
はじめに、この度のミラノ・コルティナ冬季オリンピックにおいて、冬季オリンピック史上最多のメダルを獲得された日本選手団の皆様のご活躍誠におめでとうございます。この栄誉を掴むために数々の困難を乗り越えられたことに改めて敬意を表する次第でございます。
市といたしましても、生涯スポーツ社会の実現のため、市民の皆様にスポーツに親しむことができるまちづくりを推進してまいります。
2.市政に対する基本的な考え方と主な施策
市政運営の基本方針
次に、市政運営の基本方針について申し上げます。
はじめに、「神栖市緊急行財政再建宣言」についてであります。
去る1月30日、持続可能な行財政基盤の再建を図るため、「神栖市緊急行財政再建宣言」を発出いたしました。
今後は、収入の確保、事務事業の見直し、公共施設の在り方と見直し、総人件費の抑制、そして補助金・受益者負担の適正化の5つの取り組みを重点項目として定め、職員一丸となって全力で行財政改革に取り組んでまいります。
次に、2026年度の行政組織といたしましては、組織のスリム化を図るため、市長公室に配置されていた秘書課を総務部に、広報戦略課を企画部に、地域医療推進課を健康増進部に配置し、市長公室および医療対策監を廃止いたします。
さらに、子育て支援の強化を図るため、健康増進課の母子保健事業をこども家庭課のこども家庭センターに移管し、こども局を廃止するほか、保健予防課の業務を健康増進課へ統合することにより、業務の効率化を図ってまいります。
また、現行の総合計画が本年度で計画期間が終了することから、新たに2027年度から4年間を計画期間とする第4次神栖市総合計画を策定し、本市が目指すべき将来像やまちづくりの方向性を定めてまいります。
令和8年度当初予算案と主な施策
次に、令和8年度の当初予算案について申し上げます。
まず、令和8年度の財源見通しであります。
歳入の根幹をなす市税につきましては、日本製鉄の高炉一基休止による減収が見込まれるものの、賃金上昇による個人住民税の増収のほか、景気のゆるやかな回復基調により市税収入は概ね同程度で推移するものと見込んでおります。
また、地方交付税につきましては、震災復興特別交付税の減により、令和7年度当初予算に比べ、60.5パーセント、4億2千万円減の2億7千万円の見込みとなります。
一方、寄附金では、ふるさと納税受入額の増により、令和7年度当初予算に比べ、57.2パーセント、2億8千万円増の7億7千万円の見込となります。
市債につきましては、一般会計、水道事業会計、下水道事業会計を合わせて17億7千万円の発行を見込んでおり、財政調整基金繰入金につきましては、25億2千万円を見込んでおります。
一方、歳出につきましては、少子高齢化、人口減少が進む中、将来を見据えた持続可能なまちづくりをおこなうため、社会の変化および市民ニーズを的確に捉えるとともに、最少の経費で最大の効果が得られるよう、事業全般にわたり経費の節減・合理化に取り組みながら予算編成をおこないました。
この結果、令和8年度の一般会計は、令和7年度当初予算と比べ、0.3パーセント、1億3千万円増の448億7千万円となったところであります。
また、特別会計は、3会計で、令和7年度当初予算と比べ、1.5パーセント、2億6千万円増の173億5千万円、公営企業会計は、2会計で、8.5パーセント、6億9千万円減の74億9千万円であります。
次に、令和8年度の主な施策について、第3次総合計画に掲げる7つの施策の大綱に基づいてご説明いたします。
医療・健康福祉
第1に、医療・健康福祉についてであります。
新規診療所につきましては、開業が遅れておりました小児科診療所に加え、新たに消化器内科診療所の、開業に向けた相談を受けているところでございます。
今後は、診療所開業時のCTなど高度医療機器の購入支援のほか、人口当たりの診療所が少ない地域や市民・企業から要望の多い診療科目での開業に対するインセンティブの付与により、一層の診療所誘致を図ってまいります。
また、不足している看護職の確保などに向けましては、地域の特色を活かした取り組みとして、鹿島アントラーズFCと特別プログラムを開始しております。
さらに2026年度からは、メルカリによる白十字看護専門学校での授業も新たにスタートいたします。加えて、鹿島医師会や市内救急告示病院と連携し、准看護学生への修学支援にも取り組んでまいります。
今後も関係機関と協力し、市民の皆様や企業で働く皆様が安全安心に医療が受けられる体制の充実により一層努めてまいります。
子育て支援の推進事業につきましては、安心して妊娠・出産・子育てができるよう、「子育て応援券」と「子育て応援ギフトカタログ」事業を継続して実施し、子育て世代への経済的支援をおこなってまいります。
また、若い世代が将来のライフデザインについて希望をもって描くことができるよう知識・情報を習得する機会や、結婚を望む独身者に対し、家庭をもつ希望が実現できるよう、出会いの場を提供いたします。
さらに、出会いの場を創出する企業や団体への補助をおこない、地域全体の結婚機運の醸成に取り組んでまいります。
母子保健事業につきましては、これまで実施していた一般不妊治療費助成に加え先進医療費の一部助成をおこない、子どもを望むご家族の経済的負担の軽減を図ってまいります。
また、新たに無痛分娩への費用助成を導入し、出産方法の選択肢を広げ、希望する方が安心して無痛分娩を選択できる環境を整えてまいります。
高齢者福祉対策事業につきましては、加齢に伴う難聴により、日常生活における会話が聞こえにくいなどの問題を抱える高齢者に対し、「聞こえ」を維持・改善することで、他者とのコミュニケーションを楽しむことや社会参加の促進、認知症の予防に資することが期待できるため、新たに高齢者の補聴器購入にかかる費用の一部について助成をおこなってまいります。
生活環境
第2に、生活環境についてであります。
災害等対策事業につきましては、神栖市地域防災計画の前回改訂が2021年度で、約5年が経過することや、2026年5月下旬より、気象庁において、新たな防災気象情報の運用が予定されていることなどから、これまでの災害対策の経験と防災における社会情勢の変化等を反映させるため、地域防災計画の改訂をおこなってまいります。
また、地域防災力の強化を図るため、各コミュニティ協議会や神栖市防災士協議会などとの連携を引き続き図ってまいります。
合葬墓整備事業につきましては、早急に市民の皆様のニーズにお応えできるよう、当初の計画では6千体を想定していた収容数を、複数の建屋に分割することで、段階的に増設していく新たな計画へと見直しを図り、配置や規模の検討も含め、より良い墓地環境の整備を進めてまいります。
産業
第3に、産業についてであります。
農業振興事業につきましては、農業者の高齢化や担い手不足により耕作面積の減少が進み、遊休農地が増加しつつあります。
拡大希望のある耕作者が農地を確保し、遊休農地の解消と利活用を促進するために、農地の再生に係る経費の一部を支援してまいります。遊休農地解消支援を推進することは、地域の活性化や持続可能な農業の実現に向けた重要な取り組みであると捉えており、更なる推進を図ってまいります。
また、新規就農者の育成・支援事業として、農業用機械の取得や農業用ハウスの取得等に係る経費の一部支援も継続してまいります。
若手新規就農者だけでなく、中高年の新規就農者も対象に含め、より幅広い世代が農業に参入できるよう就農開始時の負担を軽減することで地域農業の担い手の確保に努めてまいります。
土地改良推進事業につきましては、良好な営農条件の確保を図るため、農業用排水路の整備や用水機場設備の更新、土地改良事業への支援に取り組んでおります。
本市農業の持続的発展のためには、農地の集積・集約や圃場の大区画化など、生産基盤の強化が不可欠であります。
現在取り組んでおります、本郷高野の土地改良事業は、地域農業の将来を見据えた重要な取り組みであります。
市といたしましては、議会の皆様にもご理解をいただきながら、地元地権者の皆様へ事業内容を丁寧に説明し、県や関係機関と連携を図り、円滑な事業の推進を図ってまいります。
水産業振興事業につきましては、全国有数の漁獲量、県内最大の水産加工品生産量を誇る本市の水産物を、より多くの方々に知っていただけるよう各種イベントへの出店参加による地元水産物の消費拡大、更にはふるさと納税の返礼品も含め新商品開発への支援に取り組んでまいります。
水産資源の管理回復としては、ヒラメやはまぐりの稚魚・稚貝の放流事業、利根川産ヤマトシジミの種苗(しゅびょう)の生産、成貝(せいがい)の育成試験などへの支援を継続し、資源管理型漁業の強化育成を図ってまいります。
また、少子高齢化などにより、漁業就業者数が減少傾向にあることから、漁業体験学習や水産教室、海の子絵画展への出展などにより、漁業に夢を持った子どもたちを育成する取り組みへの支援など水産業の振興発展に努めてまいります。
今後は、本市でおこなわれてきた「かみす舞っちゃげ祭り」などのお祭りイベントなどにおいて、生産量日本一のピーマンや、松・千両などの農産物・水産加工品などを全国的にPRし、本市産業の活性化に努めてまいります。
都市基盤
第4に、都市基盤についてであります。
都市計画管理事業につきましては、地域によってスーパーマーケットなどの立地が叶わず、買い物などに不便な場所が生じていることから、本市の骨格的な機能を持つ国道124号線周辺を中心として、コンパクトシティの実現化に取り組みながら、利便性のある住環境の確保、商業的土地利用を推進しつつ、都市計画における用途地域の見直しなどについても検討してまいります。
空家等対策事業につきましては、危険な状態となっている空き家の解体費用や空き家バンクに登録された物件の利活用を促進するためのリフォーム費用について、引き続き支援してまいります。
また、空き家の発生抑制策として、市民等を対象としたセミナーの開催や、民間事業者との連携協定により実施している各種手続き等の周知をおこないつつ、空き家を活用した移住や二地域拠点活動の無料体験などを展開し、空き家の問題解決に取り組んでまいります。
教育・文化
第5に、教育・文化についてであります。
今後、国際化のさらなる進展に伴い、国際理解の重要性が増しているところですが、本市の外国語教育につきましては、ALT(外国語指導助手)の市内小中学校全校への配置を継続するとともに、公立幼稚園のほか、保育所や認定こども園にも範囲を拡大し、幼児期から生きた英語に触れる機会を持つことで、他言語でのコミュニケーションを楽しみ、多様性を受け入れる心を育んでまいります。
その他にも、福島県でのブリティッシュヒルズ英語研修や年3回のイングリッシュ・キャンプの実施など、引き続き児童生徒の国際感覚の育成と英語力の向上を図ってまいります。
学校体育館空調設備整備事業につきましては、熱中症予防を踏まえた児童・生徒の教育環境の向上と災害時における避難所としての機能強化を目的に、空調機設置に係る基本計画を策定し、導入機種および整備手法を決定したところです。2026年度においては、国の補助制度を最大限活用し、中学校8校の体育館に空調機を設置してまいります。
第一学校給食共同調理場整備事業につきましては、深刻な財政状況に鑑み、現在、整備計画の抜本的な再精査を進めております。
具体的には、既存の第一調理場の機能維持・向上を目的とした改修を検証しつつ、運営効率化や他調理場との連携など、あらゆる選択肢について技術調査を実施しております。5月下旬頃には、皆様に調査結果を示してまいります。
高速バス通学定期券の購入費補助事業につきましては、物価高騰等の影響により高速バスの定期券購入費が家計の大きな負担となっていることを鑑み、1か月あたり15,000円を上限として定期券購入費の一部を補助するものでございます。
当市の学生が様々な環境で教育を受けることができるよう支援してまいります。
地域づくり
第6に、地域づくりについてであります。
民間住宅助成事業につきましては、「かみす子育て住まいる給付金」制度により、子育て世帯などの住宅取得による移住と定住を促進させ、人口の維持増加につなげてまいります。また、新築住宅の固定資産税減免措置に代わる助成について、検討してまいります。
持ち家世帯の良質な住宅を維持する施策としましては、市内事業者による施工を要件とした「住まい安心リフォーム補助金」制度により、既存住宅の長寿命化を進めつつ地域の活性化を図ってまいります。
自治体運営
第7に自治体運営についてであります。
ふるさと納税につきましては、返礼品として、市の特産物や市内で提供されるサービスを充実させ、積極的にPRすることにより、地場産業の振興による地域の活性化を図ってまいります。
また、企業版ふるさと納税の仕組みを活用して、企業との新たなパートナーシップの構築や地方創生の取り組みに関連する事業のさらなる充実・強化を図ってまいります。
特に課題であったPR活動については、2026年度より市外から通勤されている方々への広報や立地企業への協力依頼のほかに、SNSなどを活用した幅広い情報発信にも力を入れてまいります。
ネーミングライツ事業につきましては、社会情勢の変化や、それに伴う行政運営コストの上昇に対応するための行財政改革の一環として取り組んでまいります。
本事業につきましては、新たな歳入確保策として、施設の安定した運営や市民サービスの維持・向上を図るとともに、行財政運営を持続可能なものとするため、2026年度からの導入に向けて準備を進めているところでございます。
公共施設等総合管理計画につきましては、行財政の再建における最も重要な要素の一つとなっております。
計画策定当初と比較して、物価高騰による維持管理費や、資材の高騰等の厳しい財政状況の中、本市の現状と計画との乖離が生じていることから、市民のみなさんが将来にわたり安心して快適に公共施設等を利用できるよう、最適な配置と適正管理による経費の抑制を目指し、早急に見直しに着手してまいります。
また、市内各地域による人口動態や社会情勢を踏まえ、施設整備および統廃合や転用等、施設総量の最適化を推進し、建替え時期を迎える施設や、老朽化対策の遅れている施設に対して、個別に策定されている長寿命化計画を基本とした予防保全や長寿命化を推進してまいります。
3.おわりに
以上で所信の一端を申し上げましたが、市民の皆様のご理解と地元選出の国会議員、県議会議員をはじめ市議会の皆様のご協力をいただきながら、国・県と神栖市が一体となって「豊かで活力みなぎる神栖市」を目指し、市民の安全・安心の確保と神栖市のさらなる発展に向け、全力で市政運営に取り組んでまいります。
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