市のモニタリング井戸

ページ番号1003720 掲載日 2019年6月6日 更新日 2019年9月20日

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神栖市では環境省のモニタリングとは別に地下水の観測井戸を設置し、5つの水質指標と地下水位の観測をおこなっています。

ヒ素汚染については水質指標と密接な関係がみられるといわれており、亀の甲団地と息栖の2か所においてこれらを観測するとともに、ヒ素の水質分析をおこなうことにより、ヒ素の挙動を監視していくことを目的としています。また、その他8か所では地下水位の測定をおこなっています。

モニタリングの状況(平成19年度)

計測している水質指標

水温

地下水の水温は、その地域における年平均気温と同じであるといわれています。

一定の深さ以上の地下水の水温は、地表の気温変化の影響をあまり受けないので、一年中ほとんど変化しません(レベルは地域によって異なります)。実測例によると、関東地方における地下水温はおおむね15~20℃の範囲にあります。

水温は、pH、電気伝導度、溶存酸素量など、ほかの水質指標の値を左右します。また、さまざまな物質の溶けやすさ、分解速度、土粒子への吸着や脱着、毒性などに影響します。

水素イオン濃度指数(pH)

水素イオン濃度指数(pH)は、地下水中で起こっているさまざまな反応によって決まっており、その場の地下水の化学組成を示す重要な指標の一つです。

pH7が中性で、pH<7は酸性、pH>7はアルカリ性です。ふつう地下水はpH7付近にありますが、地層と長く接触して地層のアルカリ分が溶け出すとpH8程度になります。また人為的に過剰な施肥や石灰の投入があるとpHは大きく酸性またはアルカリ性に傾きます。

pHは、酸、塩基(有機酸や有機塩基を含む)や金属イオンの溶けやすさに大きく影響します。金属イオンはふつう、酸性の度合いが強くなると溶けやすくなりますが、一部の金属(たとえばヒ素など)はアルカリ性でも溶出するという特徴があります。

電気伝導度

電気伝導度は、水に溶けている化学物質とくにイオン種を示す指標です。

イオンを多く含む水は電気をよく通し、逆に少ない水は電気を通しにくいという性質を利用したもので、μS(マイクロジーメンス)/センチメートルという単位で表されます。数値が大きいほど溶けている物質が多いことになります。

雨水が地下に浸透すると、地層を構成する物質が地下水に溶け出して電気伝導度が上昇します。一般に水中の金属イオンは電気伝導度の上昇とともに溶けやすくなり、反対に有機汚染物質は電気伝導度の上昇とともに溶けにくくなります。

酸化還元電位(Eh)

酸化還元電位(Eh)は、水中の酸化性物質と還元性物質の割合を表す指標です。

地下水の酸化還元電位は、空気と接している時間の長さでレベルが決まります。その範囲は、空気と接している状態で+700~+400mV、空気との接触がなく適度に還元した状態で+400~+100mV、還元した状態で+100~-100mV、高度な還元状態では-100~-300mVを示すといわれています。

酸化還元電位はさまざまな物質の溶解や分解に大きく影響します。たとえばヒ素は還元環境で溶けやすくなります。

溶存酸素量

水は空気と接している状態で一定量の酸素を溶かし込んでいます。そのときの溶存量は常温(15~20℃)で1リットルあたり9ミリグラムくらいです。

雨水も酸素を溶かし込んでいますが、地下にしみ込んだ後で、その酸素は消費されていきます。微生物の呼吸や化学反応によって二酸化炭素や他の物質に変化していき、深いところでは溶存量はほとんどゼロになります。

鉄が酸素・水と結合したものを水酸化鉄といいますが、この水酸化鉄にはヒ素などの金属を取り込んで沈殿する性質(共同沈殿という)があります。

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